鳥類と昆虫にみられる空気を満たした嚢で、体を浮きやすくするのに役だつ器官。
(1)鳥類では、肺が膨出し内部に空気を満たしている大形の嚢である。薄膜からなり、内臓や筋肉、骨格の中にまで入り込み、鳥の体を大きさのわりには軽くしており、飛ぶ目的にかなっている。気嚢の入り込んだ骨は含気骨とよばれ、骨髄にかわって気腫(きしゅ)が形成されている。なお、爬虫(はちゅう)類のカメレオンの肺には、数個の盲嚢がみられ、気嚢の先駆とされる。
(2)昆虫の気嚢は、気管の主幹が拡大して大形の嚢となったもので、気管嚢ともいう。気管では、キチン質の内膜に螺旋(らせん)状の隆起がみられるが、気嚢にはこれがない。空気を蓄え、体重を軽くして、飛行の目的にかなうように変化したものと考えられる。
[町田武生]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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