水天(読み)スイテン

デジタル大辞泉 「水天」の意味・読み・例文・類語

すい‐てん【水天】

水と天。水と空。「水天一色」
水に映る天。
《〈梵〉Varuṇa十二天の一。水をつかさどる竜神で、また西方守護神形像左手羂索けんさく右手に剣を執り、亀の背に乗るものが多い。

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精選版 日本国語大辞典 「水天」の意味・読み・例文・類語

すい‐てん【水天】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 水と天。
      1. [初出の実例]「幾山明影徹、万象水天新」(出典:文華秀麗集(818)上・和坂領客対月思郷見贈之作〈王孝廉〉)
      2. 「吾が眼端なく窓外千里の波濤に転じて、水天(スヰテン)一髪の光に注ぎたる刹那」(出典:愛弟通信(1894‐95)〈国木田独歩波濤)
    2. 水に映る天。〔雍陶‐送契玄上人南遊詩〕
  2. [ 2 ] 密教で、十二天・八方天の一つ。水をつかさどる龍神で、また、西方を守護する神。その像は、種々あって一定しないが、いずれも羂索を執り、冠の上に五龍を頂き、亀の背に乗って水中にある。また、右手に剣を執るものもある。
    1. 水天<b>[ 二 ]</b>〈図像抄〉
      水天[ 二 ]図像抄
    2. [初出の実例]「十天弟子〈在樻〉水天 十六羅漢」(出典:高野山文書‐文永二年(1265)六月二八日・僧賢朝宝蔵渡物注進日記)
    3. [その他の文献]〔首楞厳経‐五〕

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普及版 字通 「水天」の読み・字形・画数・意味

【水天】すいてん

水と空。その接するところ。唐・谷〔江上風に阻まる〕詩 水天春うして、濃(こまや)かなり (ほうさう)(舟の窓)を閉(とざ)す、細雨の中

字通「水」の項目を見る

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改訂新版 世界大百科事典 「水天」の意味・わかりやすい解説

水天 (すいてん)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「水天」の意味・わかりやすい解説

水天
すいてん

バルナ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「水天」の意味・わかりやすい解説

水天
すいてん

「バルナ」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の水天の言及

【インド神話】より

…しかるに,イランにおいては,アスラに対応するアフラがゾロアスター教の最高神(アフラ・マズダ)となり,デーバに対応するダエーバが悪魔の地位に落とされた。 インドラに次いで重要な神はバルナ(水天)である。バルナは典型的なアスラであり,その神性はアベスターの最高神アフラ・マズダに対応するとされる。…

【十二天】より

…12の天部は四方(東西南北)と四維(南東,南西,北西,北東)の8方と上方,下方の10方位に配置される十尊と日天(につてん),月天(がつてん)である。すなわち,帝釈天(たいしやくてん)(東),火天(かてん)(南東),閻魔天(えんまてん)(南),羅刹天(らせつてん)(南西),水天(すいてん)(西,バルナ),風天(ふうてん)(北西),毘沙門天(びしやもんてん)(北),伊舎那天(いしやなてん)(北東),梵天(ぼんてん)(上),地天(ちてん)(下),日天,月天となる。十二天像は画像で表現される。…

【バルナ】より

…ヒンドゥー教の神名。〈水天〉と漢訳される。インド最古の聖典《リグ・ベーダ》において,バルナに捧げられた讃歌数は多くはないが,インドラに次いで重要な神であった。…

※「水天」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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