水木流(読み)ミズキリュウ

デジタル大辞泉 「水木流」の意味・読み・例文・類語

みずき‐りゅう〔みづきリウ〕【水木流】

日本舞踊流派の一。元禄期(1688~1704)の歌舞伎の名女方水木辰之助流祖に、門弟くめ創始。代々女性が家元を継いだ。

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精選版 日本国語大辞典 「水木流」の意味・読み・例文・類語

みずき‐りゅうみづきリウ【水木流】

  1. 〘 名詞 〙 日本舞踊の流派の一つ。元祿期(一六八八‐一七〇四)の名女方初世水木辰之助の門弟、初世水木歌仙(本名粂)が、師匠および山中平九郎、猿若小山三の踊りを新工夫し、娘踊として始めたもの。幕末期に盛行した。
    1. [初出の実例]「これはしも藤間仕込みか、水木流か、中々以て隅には置けぬ」(出典:東京朝日新聞‐明治三八年(1905)一〇月三一日)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「水木流」の意味・わかりやすい解説

水木流
みずきりゅう

日本舞踊の一流派。流祖は1世水木辰之助。辰之助の門弟粂が1世水木歌仙と称し,娘踊師匠およびお狂言師として一流派を樹立。1世以後家元は,代々女性が継ぎ,2世は1世の養女,3世は2世の養女で舞踊の名手。幕末から明治にかけて隆盛をもたらし,中興の祖といわれた。4世は3世の実子たけが継いで1世歌山と称したが,後嗣がなく相続問題が紛糾し,末弟歌千代が預かった。その後歌千代の系統をひく水木辰之助 (1987没) を家元として関西に移った水木流と,1934年に家元から分離した東京在住の一門による東京水木会,42年に東京水木会から分れた水木流舞踊協会,79年に東京水木会から脱会した水木紅仙 (87没) によって栗島派水木流が,それぞれ組織された。

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デジタル大辞泉プラス 「水木流」の解説

水木流

日本舞踊の流派のひとつ元禄時代の歌舞伎の女形名優、初代水木辰之助を祖として、辰之助門下の粂(くめ)が水木歌仙を名乗り創流。後に相続問題が発生、関東大震災後に大阪に移った水木流と、東京在住の一門による東京水木会に分派した。

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