水田西吟(読み)みずたさいぎん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「水田西吟」の意味・わかりやすい解説

水田西吟
みずたさいぎん

[生]?
[没]宝永6(1709).摂津,桜塚
江戸時代前期の俳人。享年七十余。初め西山宗因につき俳諧を学び,次いで同門の井原西鶴に師事した。卓越した談林俳人で著作も多く,伊丹の俳人とは特に交流があった。西鶴の『好色一代男』の板下を書き,その跋文を草したことが西吟の名を著名にしている。著作に『庵桜 (いおざくら) 』 (1686) ,『寝覚廿日』 (87) ,『難波桜』 (88) ,『橋柱』など。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「水田西吟」の解説

水田西吟 みずた-さいぎん

?-1709 江戸時代前期の俳人。
談林派の西山宗因,井原西鶴(さいかく)にまなぶ。能筆で,西鶴の句会執筆(しゅひつ)をつとめ,「好色一代男」の版下もかいた。摂津桜塚(大阪府)に落月庵をむすび,上島鬼貫(おにつら)ら伊丹(いたみ)派とまじわった。宝永6年3月28日死去。名は元清。通称は庄左衛門。編著に「庵桜(いおざくら)」「橋柱(はしばしら)集」など。

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世界大百科事典(旧版)内の水田西吟の言及

【西吟】より

…江戸前期の俳人。姓は水田,名は元清,通称は庄左衛門,別号は桜山子,落月庵,岡松軒。摂津国巌屋(現,神戸市灘区)の人。摂津守荒木村重の家臣水田和兵衛の4世。水田氏は代々和歌・連歌の風流に遊ぶ文化的家系で,西吟もはやくから大坂に出て宗因に俳諧を学び,のち西鶴に属して有力な取巻きの一人となった。1676年(延宝4)《昼網集》の万句を興行して俳諧宗匠となり,西翁(さいおう)(宗因)の1字を拝領して西吟を名のり,大坂中町に俳諧の会所を開いた。…

※「水田西吟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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