江西詩派(読み)コウセイシハ(その他表記)Jiāng xī shī pài

デジタル大辞泉 「江西詩派」の意味・読み・例文・類語

こうせい‐しは〔カウセイ‐〕【江西詩派】

中国北宋末期から南宋にかけて栄えた詩人一派江西出身の黄庭堅を祖とする。杜甫詩風を尊び、典故を取り入れ、精巧緻密ちみつで、時に難解な詩を作った。

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精選版 日本国語大辞典 「江西詩派」の意味・読み・例文・類語

こうせい‐しはカウセイ‥【江西詩派】

  1. 〘 名詞 〙 中国、宋代の詩派一つ。江西出身の黄庭堅の詩風を継承しようとして形成されたもの。字句鍛錬を重んじ、難解な典拠を用いて、高尚な境地をめざした。江西派。江西宗派。

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改訂新版 世界大百科事典 「江西詩派」の意味・わかりやすい解説

江西詩派 (こうせいしは)
Jiāng xī shī pài

中国,南宋時代に盛行した詩の流派。その名は,呂居仁(1084-1145)が同時代の詩人25人を,黄庭堅の流派に系統づけた《江西詩社宗派図》に由来する。江西は黄庭堅の出身地。流派の人のすべてが江西出身者というわけではなく,詩風も一様ではないが,南宋の詩壇に及ぼした影響は大きい。流派の作品を集めて編された《江西宗派詩集》があったが,いまは伝わらない。
宋詩
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「江西詩派」の意味・わかりやすい解説

江西詩派
こうせいしは
Jiang-xi-shi-pai

中国,宋代の詩壇の一派。北宋から南宋にかけて勢いを得たグループで,江西出身の黄庭堅の詩風を宗とする。南宋初めに呂本中 (りょほんちゅう) が『江西詩社宗派図』を著わしその系譜をまとめたが,必ずしも江西出身者ばかりから成るグループではない。南宋のある時期にはかなり大きな影響力をもったが,やがて衰えた。

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世界大百科事典(旧版)内の江西詩派の言及

【詩法】より

…《三体詩》は初歩的なアンソロジーであるが,実接,虚接などの詩法をあげ,実作を例示して作詩の入門書として便利であった。宋代にはまた黄庭堅が〈換骨奪胎〉〈点鉄成金〉という,古人の詩句を生かして新しい詩を創造する詩法を提唱,江西詩派を形成した。唐代にも韓愈(かんゆ)や白居易の周辺に流派が形成されており,方法論的反省を伴っていたと思われるが,詩法によって明確な流派を形成したのは,江西詩派が最初である。…

※「江西詩派」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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