治定(読み)ジジョウ

デジタル大辞泉 「治定」の意味・読み・例文・類語

じ‐じょう〔ヂヂヤウ〕【治定】

[名・形動](スル)
決定すること。落ち着くこと。〈和英語林集成
連歌はなほ上手になりてのちも善悪をひしと―する事はかたし」〈連理秘抄
きまりきっていること。また、そのさま。必定ひつじょう
「それがしは、君を御代に出だし申すぞ。―なり」〈狂言記七騎落
連歌・俳諧で、推敲の結果、句形が決定すること。また、切れ字により1句の表現を完結すること。
「『や』と言ふ文字は―の切れ字」〈伎・名歌徳〉
[副]必ず。きっと。
「今日のいくさには―勝つべきいはれ候」〈太平記・一〇〉

ち‐じょう〔‐ヂヤウ〕【治定】

じじょう(治定)

ち‐てい【治定】

じてい(治定)

じ‐てい〔ヂ‐〕【治定】

《「ちてい」とも》国などをおさめ安定させること。世の中がおさまり安定すること。

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精選版 日本国語大辞典 「治定」の意味・読み・例文・類語

じ‐じょうヂヂャウ【治定】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. ( ━する ) 物事にきまりがつくこと。落着すること。また、そうすることに決めること。
      1. [初出の実例]「私の建立は治定しがたきもの也」(出典:名語記(1275)三)
      2. 「治定(ヂぢゃう)有りける其の夜、中院より北の御方へ告げ申されければ」(出典:太平記(14C後)一三)
    2. ( 形動 ) 確かであること。また、そのさま。確定。必定(ひつじょう)
      1. [初出の実例]「物をかい候はん時、ちちゃうを一度に申べし」(出典:極楽寺殿御消息(13C中)第四〇条)
      2. 「我を恨(うらみ)んは治定(ジヂャウ)なり」(出典:浮世草子・けいせい伝受紙子(1710)三)
    3. 連歌・俳諧で、句の表現を完結すること。
      1. [初出の実例]「治定のか 花のはか若衆さかりもしばしにて」(出典:俳諧・をだまき(元祿四年本)(1691)治定のか)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙 必ず。きまって。きっと。
    1. [初出の実例]「今日の戦には治定(ヂヂャウ)勝べき謂れ候」(出典:太平記(14C後)一〇)

ち‐てい【治定】

  1. 〘 名詞 〙
  2. じてい(治定)
  3. じじょう(治定)

じ‐ていヂ‥【治定】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ちてい」とも ) 国などをおさめさだめること。また、国などがおさまり安定すること。〔史記楽書

ち‐じょう‥ヂャウ【治定】

  1. 〘 名詞 〙じじょう(治定)

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普及版 字通 「治定」の読み・字形・画数・意味

【治定】ちてい

よく治まる。〔三国志、魏、高柔伝〕治定のは禮を以て首と爲し、撥亂(はつらん)のは刑を以て先と爲す。~掾は當、典にらかなれ。

字通「治」の項目を見る

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