(読み)ジ

デジタル大辞泉 「治」の意味・読み・例文・類語

じ【治】[漢字項目]

[音](ヂ)(呉) (漢) [訓]おさめる おさまる なおる なおす
学習漢字]4年
〈ジ〉
世の中をおさめる。「政治
病気をなおす。病気がなおる。「灸治きゅうじ湯治難治不治療治主治医
〈チ〉
うまく整える。管理する。「治山治産治水
1に同じ。「治安治下治世自治統治徳治内治法治
2に同じ。「治癒治療全治
[名のり]おさむ・さだ・ただす・つぐ・とお・のぶ・はる・よし

ち【治】

世の中がよくおさまっていること。また、おさまるようにすること。「延喜の
まつりごと。政治。「徳川一五代の
病気をなおすこと。
「風の―どもをせさせ給ふ」〈栄花・玉の村菊〉

ち【治/持】[漢字項目]

〈治〉⇒
〈持〉⇒

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精選版 日本国語大辞典 「治」の意味・読み・例文・類語

ち【治】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ぢ」とも )
  2. 世の中のよくおさまること。よい政治が国中にゆきわたること。また、そのようにすること。善政。治世。太平。
    1. [初出の実例]「次には乱を鎮め治を致す謀を以て」(出典:太平記(14C後)一三)
    2. [その他の文献]〔書経‐蔡仲之命〕
  3. 国をおさめること。政治。まつりごと。
    1. [初出の実例]「文明の化を平和の治に求め、事を外国に構ふるの極めて不可なるを信し」(出典:清国に対する宣戦の詔勅‐明治二七年(1894)八月一日)
  4. 中国で、官庁の所在地。〔劉禹錫‐右僕射史公神道碑〕
  5. 病気をなおすこと。治療。療治。また、病気がなおること。平癒。快癒
    1. [初出の実例]「風重くおはしますとて風の治どもをせさせ給ふ」(出典:栄花物語(1028‐92頃)玉の村菊)

【治】

  1. 〘 名詞 〙ち(治)

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普及版 字通 「治」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

[字音] チ・ジ(ヂ)
[字訓] おさめる・まつりごと

[説文解字]

[字形] 形声
声符は台(たい)。台に笞(ち)の声がある。台は耜(し)(すき)の形である厶(し)()に、祝の器である(さい)をそえて祓い清める意。〔説文十一上に川の名とするが、本義は治水。すべて条理に従って、ことを治めることをいう。

[訓義]
1. おさめる、水を治める、洪水を治める。
2. 正しくする、平らかにする、定める。
3. 世を治める、まつりごとをする、まつりごと、つかさどる、政庁のある所。
4. 心をおさめる、身をおさめる。
5. ととのえる、なおす、なす、たすける。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕治 ヲサム・ハル・タモツ・ヒラク・ホル・マツリゴト・ヲサヲサシ・ツクロフ・ハラフ・ウルハシ・ミガク・キヨシ・アキラカニ 〔字鏡集〕治 イユ・ウルハシ・マツリゴト・ヒラク・ハラフ・オサメシ・オサマル・ツクロフ・ハル・オサム・ツクル・イキツク・ミヅノイデテマカル・ホル・ミガク・キヨシ・タモツ・アキラカ・コトハリ

[熟語]
治安・治衣・治育・治河治苛・治家・治化・治己・治気・治宜・治躬・治御治彊・治強・治教・治禁治具・治軍・治経・治験・治言・治厳・治行・治国・治獄・治忽・治最・治罪・治産・治市・治糸・治事・治者・治・治書・治署・治妝・治掌・治象・治詳・治禳・治飾・治心・治身治人・治水・治世治生治成・治声・治政・治績・治迹・治喪・治装・治体・治朝・治定・治邸・治第・治点・治典・治佃・治度・治道・治任・治病・治賦・治平・治兵・治弁・治捕・治方・治牧・治本・治民・治務・治名・治命・治問・治・治要・治乱・治理・治略・治療
[下接語]
安治・医治・営治・化治・家治・外治・官治・鞠治・求治・灸治・窮治・教治・県治・験治・厳治・考治・興治・根治・宰治・在治・治・賛治・至治・志治・自治・主治・修治・人治・水治・成治・政治・整治・全治・善治・繕治・退治・達治・懲治・討治・湯治・統治・道治・徳治・内治・難治・不治・布治・文治・平治・弁治・捕治・邦治・法治・民治・明治・養治・吏治・理治・掠治・療治

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