デジタル大辞泉 「泰山は土壌を譲らず」の意味・読み・例文・類語 泰山たいざんは土壌どじょうを譲ゆずらず 《「史記」李斯伝から》泰山が小さな土くれでも受け入れて大きな山となったように、大人物はどんなに小さな意見でも取り入れて見識を高めていくというたとえ。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「泰山は土壌を譲らず」の意味・読み・例文・類語 たいざん【泰山】 は 土壌(どじょう)を=譲(ゆず)らず[=選(えら)ばず] ( 中国、古代のことわざ。「管子‐形埶」「戦国策‐秦策」「韓非子‐大体」などに引かれる ) 泰山が大きな山となったのはどんな小さな土くれをも包容したからである。ひいて、度量の広い人は、どんな小さな意見をもよく取り入れて、大をなすことのたとえ。河海は細流をえらばず。[初出の実例]「泰山は土壌を譲らず かるがゆゑによくその高きことを成す〈李斯〉」(出典:和漢朗詠集(1018頃)下)[その他の文献]〔史記‐李斯伝〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
故事成語を知る辞典 「泰山は土壌を譲らず」の解説 泰山は土壌を譲らず 度量の広い人は、どんな意見でもよく取り入れる、ということのたとえ。 [使用例] 「泰山は土壌を譲らず、ゆえに高し、江河は細流を択えらばず、故に深し」で、差別の撤廃と融解和合に目的を同じゅうするものは、たとい少々行き方が違っておっても、互いに相許して[喜田貞吉*融和促進|1926] [由来] 「史記―李り斯し伝」に引用されている、紀元前三世紀の政治家、李斯の文章の一節から。李斯の仕える秦しんという国の王が、外国出身の人材を排斥しようとしたときのこと。自らも外国出身だった李斯は、王に向かって「泰山は土壌を譲らず(泰山が高いのは、どんな土でも自分の一部として受け止めてきたからです)」と述べて、外国人であっても有能ならば受け容れることが、国を強くする秘訣だということをたとえています。なお、「泰山」とは、現在の山東省にそびえる、中国第一の名山です。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報