津梁(読み)シンリョウ

デジタル大辞泉 「津梁」の意味・読み・例文・類語

しん‐りょう〔‐リヤウ〕【津×梁】

渡しと橋。また、渡し場の橋。
物事橋渡しとなるもの。つて。手だて。
仏語仏徳や仏の教えをたとえた語。衆生しゅじょうを救って彼岸に渡す意からいう。

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精選版 日本国語大辞典 「津梁」の意味・読み・例文・類語

しん‐りょう‥リャウ【津梁】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 渡しと橋。または、渡し場の橋。梁津。〔管子‐五補〕
  3. 転じて、物事のはしわたしとなるもの。頼りとなるもの。みちびき。てびき。手段。つて。
    1. [初出の実例]「永劫津梁今自得、囂塵何処更相関」(出典:文華秀麗集(818)中・扈従梵釈寺〈藤原冬嗣〉)
    2. 「是れ軈て一種の価値断定にして信仰に進むの津梁なり」(出典:黒谷の上人(1911)〈植村正久〉)
    3. [その他の文献]〔魏書‐封軌伝〕
  4. 仏語。仏または仏の教えをたとえた語。衆生を救って彼岸にいたらせるところからいう。
    1. [初出の実例]「還来苦界津梁」(出典教行信証(1224)二)
    2. 「津梁の大志あらば」(出典:俳諧・鶉衣(1727‐79)後)
    3. [その他の文献]〔顔氏家訓‐帰心〕

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普及版 字通 「津梁」の読み・字形・画数・意味

【津梁】しんりよう(りやう)

渡し場の橋。また、手引き。〔顔氏家訓帰心未だ出家する能はざるも、但だ當(まさ)に修戒行、留心誦讀して、以て來世の津梁と爲すべし。人身は得し。(むな)しくごすこと勿(なか)れ。

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