津波警報注意報(読み)ツナミケイホウチュウイホウ

デジタル大辞泉 「津波警報注意報」の意味・読み・例文・類語

つなみけいほう‐ちゅういほう【津波警報・注意報】

地震が発生した時に気象庁が発表する、津波に関する警報・注意報。大津波警報津波警報津波注意報の3種類がある。
[補説]予想される津波の高さは、通常「1m」「3m」「5m」「10m」「10m超」の5段階の数値で発表されるが、マグニチュード8を超えるような巨大地震の場合は、地震の規模が正確に把握できるまでは「巨大」「高い」という言葉で発表される。

津波警報・注意報の種類
種類発表基準発表される津波の高さ(津波の高さ予想の区分想定される被害と取るべき行動
大津波警報予想される津波の高さが高いところで3mを超える場合。10m超(10m<予想高さ)
10m(5m<予想高さ≦10m)
5m(3m<予想高さ≦5m)
※巨大地震の場合の最初の警報:巨大
木造家屋が全壊・流失し、人は津波による流れに巻き込まれます。ただちに海岸や川沿いから離れ、高台や避難ビルなど安全な場所へ避難してください。
津波警報予想される津波の高さが高いところで1mを超え、3m以下の場合。3m(1m<予想高さ≦3m)
※巨大地震の場合の最初の警報:高い
標高の低いところでは津波が襲い、浸水被害が発生します。人は津波による流れに巻き込まれます。ただちに海岸や川沿いから離れ、高台や避難ビルなど安全な場所へ避難してください。
津波注意報予想される津波の高さが高いところで0.2m以上、1m以下の場合であって、津波による災害のおそれがある場合。
1m(0.2m≦予想高さ≦1m)
海の中では人は速い流れに巻き込まれ、また、養殖いかだが流失し小型船舶が転覆します。ただちに海から上がって、海岸から離れてください。

(気象庁のホームページより)

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「津波警報注意報」の意味・わかりやすい解説

津波警報・注意報
つなみけいほう・ちゅういほう

津波による災害の発生が予測される場合に気象庁が発表する警報と注意報。2011年の東北地方太平洋沖地震による甚大な津波被害をふまえ,津波の予想の過小評価を避けるために,既存津波予報(1952開始)を改定し,2013年3月7日から運用が始まった。地震発生後,津波地震早期検知網を利用し,約 3分以内(一部では 2分以内)を目標に,全国 66の津波予報区ごとに発表される。予想される津波の高さは通常 1m,3m,5m,10m,10m超の 5段階で発表されるが,マグニチュード8超の巨大地震の場合は,規模が正確に把握できるまでは「巨大」「高い」ということばが用いられる。3m超の場合は大津波警報(→特別警報),1m超 3m以下の場合は津波警報,1m以下の場合は津波注意報が発せられ,津波の到達予想時刻,予想される津波の高さ,満潮時刻などの津波情報が報じられる。津波による災害が起こるおそれのない場合は,津波予報が発表される。

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