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流通革命 りゅうつうかくめい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

流通革命
りゅうつうかくめい

流通機構,商業構造などが大量生産,大量消費,技術革新などによって一新されること。流通機構は需要と供給を結ぶパイプであり,消費者と生産者の変化に常に対応していかなければならない。日本では特に 1960年代に入ってから,消費革命と技術革新を背景として需給両面からの要請として行われた。その特徴としては,スーパーマーケットなど大規模小売店の増大,集中管理と系列化,食品形態や物流に関する技術革新,消費者欲求の迅速な把握とマーケティングの発達があげられる。近年は特に消費者の欲求を科学的に把握できるようになり,小売業者からメーカーへの情報の流れが生れ,産業構造自体に変化を与えつつあり,また,無店舗販売など新しい流通経路が生れたりして販路が大きく変化しつつあることなど,複合要因による流通の変容した状況を示している。

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デジタル大辞泉の解説

りゅうつう‐かくめい〔リウツウ‐〕【流通革命】

大量生産・大量消費の進行に対応した流通機構の急激な変革。スーパーマーケットの発展、物的流通部門における機械化と技術の向上、情報システムによる統御など。

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百科事典マイペディアの解説

流通革命【りゅうつうかくめい】

大量生産体制に対応する流通段階の急激な変化をさす。この語は第2次大戦後米国で用いられ始め,1960年ころから日本でも一般化。大量流通体制が進行し,小売段階ではサービス的要素を圧縮し,標準化された商品を大量に扱うスーパーマーケットなど,大資本の大型店舗が進出,問屋・卸商など中間流通業者の衰退または役割の変化がみられ,全体として流通ルートが太く短くなる傾向にある。
→関連項目高度経済成長小売

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流通用語辞典の解説

流通革命【distribution】

流通機構全般に著しい変化を与える現象を総称していう。その要因は多様なものが考えられるが、メーカーによる販売店系列化、卸売業者などの中間業者を排除した流通経路の短縮化、小売業者による販売技術の革新などが主なものである。その背景には消費構造の変化と技術革新に伴う新しい技術の開発が必ず存在している。わが国の流通革命としてよく知られているのは、昭和30年代以降のチェーン化理論による経営技術の革新と、セルフ・サービスという販売技術がもたらした小売業の近代化が流通革命の始まりとされている。

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世界大百科事典 第2版の解説

りゅうつうかくめい【流通革命】

昭和30年代の後半,日本でもようやくスーパーマーケットが成長の基礎を固めたころ,流通革命と称する言葉が登場し,流通業界などに一大衝撃を与えた。当時提出された流通革命論は,高度成長期において大量生産と大量消費が進行している事実に着目し,流通においても大量流通体制を基軸とする効率化が迫られるであろう,と予測するものであった。さらに,流通を効率化するには,日本の流通過程における小規模零細性が克服されなければならないと説き,生産が大規模化し,小売段階においてスーパーマーケットなどの大規模小売業が台頭するなかで,たとえば機能的にみて脆弱な中小卸売業者などは淘汰されるであろう,と主張した。

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大辞林 第三版の解説

りゅうつうかくめい【流通革命】

生産・消費の拡大に伴って、大量流通や流通コストの引き下げなどを可能にした商品流通部門での急激な変化。スーパーマーケットの発展、卸売商の排除や系列化、コールド-チェーンの発達などによる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

流通革命
りゅうつうかくめい

1900年代後半に、大量生産と大量消費に挟まれて進行した流通の近代化である。商品の生産過程においては、オートメーションなどの大規模大量生産方式が大幅に採用され、また、消費過程においては、所得水準の上昇、生活スタイルの都市化、消費者組織の発展、消費者信用の増大など、大量消費構造が定着した。こうした流通過程に前後する両過程の変貌(へんぼう)の影響を受けて、流通過程においても大量流通の必要が生じ、従来の複雑な流通機構、すなわち多段階的な卸売業界の単純化、零細企業を多数もつ低効率な小売業界への大資本・大型店舗の出現などが生じた。これらの一連の現象を一般に流通革命とよんでいる。こうした流通革命は、商品の所有権の移動である取引流通と商品そのものの移動である物的流通の両側面にわたって、大幅に進行している。
 メーカーから2ないし3段階の卸売業者を経て小売店に至る流通経路は、主として大手メーカー、あるいは大型小売店などを主導者として、関連する多段階の諸業者を構成員とする一つの流通システムを形成するようになっている。物流も生産者から小売店までの全経路にわたる一つのシステムを構築している。大規模メーカーの場合には、マーケティング手法に基づいて、自己の商品の生産から消費までの全過程を一つの流通チャネルとしてとらえ、市場の深耕と拡大を図ってきた。小売業の場合は、スーパーマーケット、チェーン・ストア、コンビニエンス・ストアなど大量仕入れ・大量販売を行う大型小売店が全国的に展開され、従来の卸売機構に大きな衝撃を与えた。とくに、2000年(平成12)に「大規模小売店舗法(大店法)」が廃止され、大型小売店(ビッグボックスbig box)の出現が相次いだ。そして、関連する地域の住民や在来の小売店舗への影響は相当大きいものがある。最近における小売業界は、産地直送、カタログ販売、テレビ・ショッピング、インターネット販売など無店舗販売が急速に拡大し、卸売店、小売店を経由する流通を回避しようとする現象が拡大している。
 卸売業界は、大手メーカーや大型小売店に挟撃されて主導権をとりにくくなっている。しかし、卸売業者のなかにも、流通革命の進行に伴って、大手資本の苦手な地域指向型の経営、ファッション製品など専門性の強化などにより、十分に対応している企業も多い。
 1990年代からの、いわゆるバブル崩壊後の変化は、第二次流通革命ということばで特徴づけられている。まず、中小規模の小売業界にあっては、急速な店舗数の縮小とそれに代わるコンビニエンス・ストア店舗数の拡大と定着がある。ついで、いままで急速な拡大を続けてきた大手総合スーパーマーケットや大手デパートの停滞と、モータリゼーションに対応する郊外型大規模店舗の出現が顕著になっている。この背景には、消費者の低価格指向、規制緩和(大店法の廃止)、高規格道路ネットワークの整備、IT(情報技術)革命の進行そしてロジスティクス(企業経営における物資流動)の発達がある。
 現在、人口の縮小や高齢化が進行しているが、これらのことが消費構造を変化させ、流通に新しい変革を生じさせる可能性がある。[野村 宏]
『久保村隆祐・流通問題研究協会編『第二次流通革命――21世紀への課題』(1996・日本経済新聞社) ▽田島義博・原田英生編著『ゼミナール流通入門』(1997・日本経済新聞社) ▽野尻俊明編著『知っておきたい流通関係法』(1998・白桃書房) ▽加藤義忠・齋藤雅通・佐々木保幸編『現代流通入門』(2007・有斐閣)』

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