浄運寺(読み)じよううんじ

日本歴史地名大系 「浄運寺」の解説

浄運寺
じよううんじ

[現在地名]須坂市井上町 小坂

浄土宗。井上山と号し、本尊阿弥陀如来。「法然上人伝記絵詞」に承元元年(一二〇七)三月、法然の土佐国配流にあたって頭領として供奉したと記される信濃の人角張成阿弥陀仏の弟子不乱坊が開山。寺伝によると、法然上人に念仏弘通の地を配当され、角張成阿の跡を尋ねて当地に至り、林野を開いて建保元年(一二一三)一宇を創開という。この地が現在の小坂の地であるかは不詳。井上氏の信仰が厚く仏供料五〇石を付したという。

慶長九年(一六〇四)松城城主松平忠輝より、「貴寺御手作分三十石之処、諸役御免被成候間」(浄運寺文書)とある。


浄運寺
じよううんじ

[現在地名]三島町鳥越

鳥越とりごえ集落のほぼ中央にある。真宗大谷派、菩提山と号し、本尊阿弥陀如来。開基浄西は俗名を渡辺元綱といい、信濃国水内みのちもとどり山の城将という。武田信玄の攻撃に際し上杉謙信を頼って越後に逃れ、僧浄西と名を改めて一寺を建立、浄運寺と称した。天文永禄(一五三二―七〇)の頃という。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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