デジタル大辞泉
「浮かす」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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うか・す【浮】
- [ 1 ] 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
- ① 物の表面に浮くようにする。浮かべる。
- [初出の実例]「同じ殿の池水に、業遠がいかだのかたつくりてうかしたりしを見て」(出典:榊原本赤染衛門集(11C中))
- ② 沈んだ気持をひきたてて陽気にする。浮き立たせる。
- [初出の実例]「ちと踊り念仏を初て、きゃつをうかいてやらう」(出典:虎寛本狂言・宗論(室町末‐近世初))
- ③ 水中や空中に浮いて物に固着しない状態にする。うわついて不安定な感じや状態にする。
- [初出の実例]「神木の釘に木挽の歯をうかし」(出典:雑俳・柳多留‐七三(1821))
- 「高柳君は腰を半分浮かして拍手をした」(出典:野分(1907)〈夏目漱石〉一一)
- ④ 体内の毒などの働きを弱める。
- [初出の実例]「其毒を浮(ウカ)さんとて人参附子を頻に用ゆ」(出典:洒落本・不仁野夫鑑(1787))
- ⑤ 金銭や時間に余りが出るようにする。
- [初出の実例]「せめて其の十五円だけも浮(ウカ)したら宜しう御座いませう」(出典:落語・素人鰻(1891)〈三代目三遊亭円遊〉)
- ⑥ 物をもらう。また、与える。もと芝居者の用語で、江戸時代、文化・文政(一八〇四‐三〇)期の流行語。
- [初出の実例]「蛍ほどの小玉(つゆがね)もめったにうかさぬ爪長(きまりて)」(出典:洒落本・窃潜妻(1807)上)
- [ 2 ] 〘 他動詞 サ行下二段活用 〙 ⇒うかせる(浮)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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