だぶつく(読み)ダブツク

デジタル大辞泉 「だぶつく」の意味・読み・例文・類語

だぶ‐つ・く

[動カ五(四)]
液体入れ物にいっぱいで揺れ動く。「水で腹が―・く」
衣服などが大きすぎてだぶだぶしている。また、張っているべきものが、たるむ。「背広が―・く」「―・いた腹の肉」
金銭品物がありあまる。「資金が―・く」
[類語](2ぶかぶかがばがばだぶだぶゆるゆるだぼだぼゆるいゆったりゆるやか3余る残す余す浮かす余りある有り余る繰り越す

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精選版 日本国語大辞典 「だぶつく」の意味・読み・例文・類語

だぶ‐つ・く

  1. 〘 自動詞 カ行五(四) 〙 ( 「つく」は接尾語。「たぶづく」「たぶつく」とも )
  2. 水などがあふれる。また、あふれそうになって、容器などの中で揺れ動く。だぶだぶする。たぶめく。
    1. [初出の実例]「水の動てたぶついて波のたつを云ぞ」(出典:詩学大成抄(1558‐70頃)七)
  3. 衣服などが大きすぎて身体に合わず、だぶだぶする。
    1. [初出の実例]「しかも下は細く腰もとがだぶついてゐる旧式ズボンが」(出典:故旧忘れ得べき(1935‐36)〈高見順〉三)
  4. しまりなく太って肉がゆるんでいる。
    1. [初出の実例]「だぶついて波打ってゐる牛の咽喉頸へ庖丁をあてると」(出典:肉体の門(1947)〈田村泰次郎〉)
  5. 物品や金銭などが出まわりすぎて余る。余計ありすぎて使用されないまま余る。あり余る。
    1. [初出の実例]「金・たぶ付て居る鴻の池」(出典:雑俳・伊勢冠付(1772‐1817))

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