海溝付近から島弧や大陸の下に潜り込む海洋プレートの動きと関連した地震活動。太平洋の周縁部は地震活動がとくに活発で、環太平洋地震帯とよばれている。地震の発生する深さは、沈み込むプレートに従い、海溝付近から大陸側に向かってしだいに深くなり、大陸の下では600~700キロメートルに達する。日本列島の太平洋側は、太平洋プレートやフィリピン海プレートと、日本列島の属するアジア大陸側のプレートとが押し合う地域にあたるので、地震活動が非常に活発で、大規模な地震も多い。このため、日本は大きな地震災害を繰り返し受けている。また、海底地震に伴う津波の災害も多い。大規模な海底地震は、沈み込む海洋プレートに引きずり込まれ、長期間(100年程度)にわたって沈降を続けていた陸側のプレートが、一気に跳ね返ることによりおこると考えられている。
一方、大洋の中央部には、海嶺(かいれい)の中軸谷やトランスフォーム断層に沿って比較的幅の狭い地震帯が連続しているが、震源は30~40キロメートル以下と浅く、大規模な地震は少ない。
[勝又 護]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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