消音器(読み)しょうおんき

日本大百科全書(ニッポニカ)「消音器」の解説

消音器
しょうおんき

内燃機関や換気装置から放射される騒音を小さくするための装置。マフラーmuffler、サイレンサーsilencerともいう。代表的なものに、自動車やオートバイのエンジンの排気音を小さくするものがある。金属製で円筒あるいは長方形の箱形をしている。音を小さくする方法として各種の消音器がある。細い管から広い空間に拡散させ、音を小さくするものは膨張式という。また細い管に多数の小穴をあけ、その穴から広い空間に拡散させ、互いに音を打ち消させるようにした共鳴式、スチールウール(金属を細い糸状にしたもの)の中を通過させ音を吸収させる収式、細かい穴をあけた隔壁を管の中に多数入れ、そこを通過するうちに音が小さくなるようにした隔壁式など、各種の消音器がある。しかし、消音効果をよくすると、排気の流れが悪くなりエンジンの出力が低下する。したがって、競走用自動車では消音器を使用しないのが普通である。

[中山秀太郎]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「消音器」の解説

消音器
しょうおんき
muffler; silencer

マフラともいう。内燃機関やガス圧縮機などで生じる吸排気音を減少させるための装置。たとえば排気管の周囲にいくつかの小部屋をつくっておき,それぞれの部屋を壁の小孔で連絡しておくと,排気ガスはそれぞれの部屋を通って外気に放出されるまでに圧力が減少し,音が小さくなる。このように一般に排気管の断面積を徐々に広げたり,排気流路に適当なじゃま板を置き,排気ガスが急激に膨張しないようにし,共鳴,吸収,干渉を利用して排気音を減少させる。

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精選版 日本国語大辞典「消音器」の解説

しょうおん‐き セウオン‥【消音器】

〘名〙
① 内燃機関などの排気音を小さくする装置。マフラー。サイレンサー。〔日本百科大辞典(1908‐19)〕
エアコンプレッサーなどの吸気音を減少させる装置。
銃砲などの発射音を減少させる装置。サイレンサー。
音響や楽器の音を小さくする装置。ミュート。
※音楽紀行(1954‐55)〈吉田秀和〉アメリカの音楽「これは消音器つきのピアノで」

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百科事典マイペディア「消音器」の解説

消音器【しょうおんき】

マフラー,サイレンサーとも。広義には音響を減少させる装置。内燃機関排気の爆音を減少させる装置や拳銃などの発射音を減少させる装置を指すことが多い。吸音材料の使用,音波干渉の利用などの方法がある。拳銃の消音器は原理的には後者

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デジタル大辞泉「消音器」の解説

しょうおん‐き〔セウオン‐〕【消音器】

内燃機関などの排気音を小さくする装置。マフラー。
銃砲の発射音などを減少させる装置。サイレンサー。

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世界大百科事典 第2版「消音器」の解説

しょうおんき【消音器】

内燃機関の吸・排気管や換気装置のダクトなどのように,流体外部に通じるための通路がある場合に,内燃機関や換気装置で発生した()音はその通路を搬して出口から外界へ放射されることになる。このようなとき,外界に放射される騒音を小さくするために管路自身に設ける装置が消音器である。マフラーmuffler,あるいはサイレンサーsilencerとも称されている。消音器はダクトの途中に設けても,それだけが動作するのではなく,管路系全体が出口の放射出力に作用していることになる。

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