深田康算(読み)フカダ ヤスカズ

20世紀日本人名事典 「深田康算」の解説

深田 康算
フカダ ヤスカズ

明治・大正期の美学者 京都帝大教授。



生年
明治11(1878)年10月19日

没年
昭和3(1928)年11月12日

出生地
山形県南村山郡山形香澄町(現・山形市)

学歴〔年〕
東京帝大文科大学哲学科〔明治35年〕卒

学位〔年〕
文学博士〔明治45年〕

経歴
在学中、師ケーベルに深く愛され、書生としてその宅内に寄寓し、留学までの8年間をここで過ごす。「帝国文学」の編集に従事し、明治39年一高で倫理学論理学を教えたのち、40年美学美術史研究のため独、仏に留学。43年帰国後、京都帝大教授に就任。雑誌「芸文」「哲学研究」などに多くの論文を発表。日本における西洋美学の基礎を確立した。著書に「美しき魂」「ロダン」「深田康算全集」(全4巻)がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「深田康算」の意味・わかりやすい解説

深田康算
ふかだやすかず
(1878―1928)

美学者。山形生まれ。東京帝国大学文学部哲学科でラファエル・ケーベルに師事し、1902年(明治35)卒業。その後もケーベル宅に寄寓(きぐう)して教えを受け、旧制第一高等学校教授を経て、1907年からドイツフランスに留学。1910年に帰国、京都帝国大学文学部教授となって美学・美術史の講座を創設し、日本における西洋美学研究の基礎をつくった。文学博士。京都に没。著書に『美と芸術理論』『美しき魂』『ロダン』など。『深田康算全集』4巻(1930~1931・岩波書店)がある。

[永井信一 2016年9月16日]

『『美と芸術の理論』新装版(1982・白鳳社)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「深田康算」の解説

深田康算 ふかだ-やすかず

1878-1928 明治-昭和時代前期の美学者。
明治11年10月19日生まれ。東京帝大でケーベルにまなび,ドイツ,フランスに留学。明治43年京都帝大の美学・美術史の初代教授となる。日本における西洋美学研究の基礎をつくった。昭和3年11月12日死去。51歳。山形県出身。著作に「美と芸術の理論」「美しき魂」など。

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367日誕生日大事典 「深田康算」の解説

深田 康算 (ふかだ やすかず)

生年月日:1878年10月19日
明治時代;大正時代の美学者。京都帝国大学教授;文学博士
1928年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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