清楽寺(読み)せいらくじ

日本歴史地名大系 「清楽寺」の解説

清楽寺
せいらくじ

[現在地名]小松町新屋敷 新宮

新屋敷しんやしき西部、国鉄予讃本線伊予小松駅の西方一キロにある。仏生山と号し、高野山真言宗。本尊阿弥陀如来・秘仏観世音。

「伊予国周布郡地誌」には「真言宗古義派ニテ境内東西二拾一間南北二拾三間面積一反五畝拾六歩村ノ乾位拾町字新宮しんぐうニアリ」と明治初期の状況を記す。また仏生山宝池院と号し、本尊阿弥陀如来像、真言宗高野山金剛三昧院末寺、四国霊場八十八ヵ所中の六〇番前札所とある。「小松邑誌」には「仏生山宝智院清楽寺 寺記曰人皇四十五代聖武天皇ノ勅願寺ニテ行基菩薩ノ開基」とあるが、沿革は不詳。古くは北川の上天神きたがわのかみてんじんにあり密厳寺とよばれ、「小松邑誌」にはこの名が字に残るとある。


清楽寺
せいらくじ

[現在地名]岩村町 日ノ出町

盛巌せいがん寺の北にある。興国山と号し曹洞宗。本尊十一面観音。もとは藩主邸の北西城下町の北西入口のかん町にあった。それ以前は「岩村概略記」に「清楽寺は元大路沢にありしより、滝見山と云いしが今は此地(上町)に替りしより興国山と号す」とあるように、大路沢にあったというが、その位置は現在不明。明治以後山崩れのため寺閣倒壊し、再度の移転により昔時の面影をなくした。寺伝によれば、加藤次景廉が遠山とおやま庄を領した時、兄の景広は城山下に庵を結んだ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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