日本大百科全書(ニッポニカ) 「温室植物」の意味・わかりやすい解説
温室植物
おんしつしょくぶつ
主として戸外で育つ露地植物に対して、暖房設備があり、ガラス、「ファイロン」(ガラス繊維の板)、ビニルなど採光条件を備えた温室内にある植物をさし、熱帯・亜熱帯植物が多く、メロンやブドウなどの果菜、果樹類も含まれる。広義には、加温しない室内で育てる植物も含まれるが、厳密にはこれは暖室植物とよんで区別している。
[川上幸男]
種類
代表種を列挙すると次のとおりである。
[川上幸男]
一般的性質
寒さに非常に弱いので、とくに冬は温室内を原生地の条件になるべく近づけるようにしないと、うまく生育しない。温度、湿度、光、水分の条件に露地植物以上に敏感で、室内であるだけに換気はとりわけ重要である。また地植えの場合には土壌の客土も考慮する必要がある。
[川上幸男]