中国の古代神話に登場する女神。洞庭湖に注ぎ込む湘水の神。堯帝(ぎょうてい)は中国南方を視察中、湘水の上流の蒼梧(そうご)の野で死んだが、そのとき付き従っていた2人の妃(きさき)の娥皇(がこう)と女英(じょえい)はこれを悲しんで湘水に投身し、水の神になったと伝えられる。これが湘君で、戦国時代の南方の歌謡を収録した『楚辞(そじ)』の「九歌」には、湘君を祀(まつ)るときに歌った歌謡が残されており、湘君の信仰が古くから行われていたことがわかる。また『史記』には、始皇帝と湘君との抗争伝承が記されている。中国を統一した始皇帝が各地を巡遊中、洞庭湖の付近で揚子江(ようすこう)を渡ろうとしたが、大風にあって渡河できなかった。それが湘君のしわざであることを知った始皇帝は激怒し、3000人を動員して、湘君が鎮座する湘山の樹木を1本残らず切り尽くし、山を赤裸にしてしまったという。
[伊藤清司]
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