赤裸(読み)セキラ

デジタル大辞泉 「赤裸」の意味・読み・例文・類語


あか‐はだか【赤裸】

完全に裸であること。まるはだか。すっぱだか。全裸
家財を取られるなどして、何もない状態。「借財の支払いで赤裸になる」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「赤裸」の意味・読み・例文・類語

あか‐はだか【赤裸】

  1. 〘 名詞 〙
  2. [ 一 ] ( 形動 )
    1. 何も身につけていない状態。全くの裸。まる裸。まっぱだか。すっぱだか。また、比喩的に、幼時をいう。《 季語・夏 》
      1. [初出の実例]「裸国は則ち逈く衣服無し。男女咸く皆赤体(アカハタカ)なり」(出典:南海寄帰内法伝平安後期点(1050頃)二)
    2. ( 比喩的に用いて ) 家財を取られなどして、何もない状態。何も所有していない様子。
      1. [初出の実例]「赤窮と云もあかはたかな貧窮人のことぞ」(出典:玉塵抄(1563)二〇)
    3. つつみかくしがなく、すべてさらけ出しているさま。
      1. [初出の実例]「仁は聖門教誨の標的大切の文字じゃを、かやうにあかはだかにしてみせるは」(出典:仁説問答師説(1688‐1710)宝永三年講)
    4. 皮や毛、草木などがなくなって、下地が現われているさま。
      1. [初出の実例]「禿(アカハタカ)なる鶏の勝つを見て、亦刀を抜きて殺つ」(出典:日本書紀(720)雄略七年八月(熱田本訓))
  3. [ 二 ] 植物「はだかむぎ(裸麦)」の異名

せき‐ら【赤裸】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 何も身につけていない状態。全くのはだか。また、そのさま。あかはだか。赤裸々。比喩的に、山などに草木が生えていなくて土の露出しているさまもいう。
    1. [初出の実例]「雲助は裸虫(はだかむし)の長として赤裸の境界に終(をはり)、出女は万物の霊として万客の弄物に老」(出典:滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)二)
  3. つつみかくしのないこと。いつわりかざらないこと。また、そのさま。ありのまま。率直。むきだし。露骨。赤裸々。
    1. [初出の実例]「社交でも、座談のせまい席でも、赤裸すぎる者は、損をし、誤解され易い」(出典:草思堂随筆(1935)〈吉川英治〉市井雑音)

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