湯ノ本温泉(読み)ゆのもとおんせん

日本歴史地名大系 「湯ノ本温泉」の解説

湯ノ本温泉
ゆのもとおんせん

[現在地名]勝本町 湯本

湯ノ本湾の奥にある。壱岐島内で唯一の火山性温泉である。泉質は炭酸泉で、摂氏六〇度前後、リウマチ神経痛婦人病などに効能があるとされる。神功皇后が三韓出兵の帰りに応神天皇の産湯に用いたという所伝があり、対馬や壱岐の湯治客のための宿があった。「壱岐名勝図誌」では湯壺は竪九尺七寸・横七尺・深さ四尺一寸・湯中一尺二寸で、瓦葺の浴院・客屋があり、また湯本ゆのもと山に温泉山医王いおう院が建っていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「湯ノ本温泉」の意味・わかりやすい解説

湯ノ本温泉
ゆのもとおんせん

長崎県,壱岐島西岸,壱岐市勝本町にある温泉。歴史は古く,神功皇后が三韓出兵の帰路に寄港したおり噴出する温泉を見つけたという言い伝えがある。泉質は食塩泉泉温 69℃で,神経痛,リューマチ,婦人病をはじめ皮膚病やけど切り傷などにきく。湯本湾に臨み,湾内に浮ぶ数多くの小島が美しい。 1971年国民保養温泉地に指定。壱岐対馬国定公園に属する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android