満つ(読み)ミツ

デジタル大辞泉 「満つ」の意味・読み・例文・類語

み・つ【満つ/充つ】

[動タ五(四)](打消しの語を伴って用いる)ある基準・数量まで達する。「定員に―・たない」「10歳に―・たない子」「意に―・たない」
[動タ上二]みちる」の文語形
[動タ下二]
いっぱいにする。満たす。
「玉敷かず君が悔いて言ふ堀江には玉敷き―・てて継ぎて通はむ」〈・四〇五七〉
望みなどをかなえる。満足させる。
「その本尊、願ひ―・て給ふべくはこそ尊からめ」〈・東屋〉
決められた時期に達する。一定の期間を終える。
「重き物忌みも既に―・てぬ」〈読・雨月吉備津の釜〉
[補説]は中世以降、「耳にみつる物は鳴り下るいかづちの音」〈盛衰記・七〉のように上二段にも活用し、更に上二段活用は上一段活用「みちる」に変化し、現在にいたる。または、下一段化せずに衰え、かわって「みたす」が用いられるようになった。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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