灰礬ざくろ石(読み)かいばんざくろいし(その他表記)grossular

翻訳|grossular

日本大百科全書(ニッポニカ) 「灰礬ざくろ石」の意味・わかりやすい解説

灰礬ざくろ石
かいばんざくろいし
grossular

ざくろ石一種スカルン、超塩基性岩中によく産するほか、曹長岩、角閃(かくせん)片岩中にも少量産する。斜方十二面体あるいは偏菱(へんりょう)二十四面体の自形結晶のほか、塊状、脈状などをなす。灰鉄ざくろ石肉眼での区別は困難。水分を含んだものは加水灰礬ざくろ石とよばれるが、これは正式名称をヒブシュざくろ石hibschiteという。灰礬ざくろ石には淡緑色をしたものが多く、そのため、セイヨウスグリグーズベリー)を意味するラテン語から命名された。和名化学組成による。

松原 聰]


灰礬ざくろ石(データノート)
かいばんざくろいしでーたのーと

灰礬ざくろ石
 英名    grossular
 化学式   Ca3Al2(SiO4)3
 少量成分  Fe2+,Mn,Fe3+,H
 結晶系   等軸
 硬度    6.5~7
 比重    3.4~3.6
 色     無,黄,緑,赤褐
 光沢    ガラス
 条痕    白,帯緑白,帯褐白
 劈開    無
       (「劈開」の項目を参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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