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炭素質コンドライト たんそしつコンドライトcarbonaceous chondrite

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

炭素質コンドライト
たんそしつコンドライト
carbonaceous chondrite

水や炭化水素などの有機物を多く含む特異な石質隕石の一群の総称。極端に酸化された状態を示し,コンドライト中の鉄は Fe2+としてケイ酸塩に入るか,Fe3+として磁鉄鉱となっており,金属鉄はほとんど存在しない。1956年,H.B.ウィークは水と有機物の含有量によってさらに次の三つのグループに分類し,今日でもこの分類が使われている。(1) タイプI 水=0~20%,炭素=3~4%。(2) タイプII 水=0~10%,炭素=0~2%。(3) タイプIII 水=0~2%,炭素=0~0.5%。タイプIは原始太陽系のもとの組成を比較的よく代表しているものとして,元素の宇宙存在度を推定するのに使われた。事実,タイプIの化学組成は特に揮発性の元素を除けば太陽大気の組成とよく似ている。またタイプIIIの化学組成と鉱物組成は,原始太陽系星雲から初期に凝縮したものを多く含むものがあると考えられ,凝縮説の発展に多くの研究材料を与えた。太陽系起源,生命の起源に関する謎を解く鍵をもつものとして多くの科学者の興味をひいている。

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デジタル大辞泉の解説

たんそしつ‐コンドライト【炭素質コンドライト】

コンドライトとよばれる石質隕石のうち、有機物として炭素を含むもの。普通コンドライトにくらべて発見例は極めて少ない。隕石が形成されてから200度以上の高温にさらされたことがなかったため、太陽系初期の元素組成を知る手がかりになると考えられている。

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百科事典マイペディアの解説

炭素質コンドライト【たんそしつコンドライト】

コンドライト

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世界大百科事典 第2版の解説

たんそしつコンドライト【炭素質コンドライト carbonaceous chondrite】

炭素化合物,水,その他の揮発性の化合物や元素を多く含むコンドライト隕石の一種。含水ケイ酸塩,鉄を多く含むカンラン石などの黒い細かい粒子(約1μm以下)と球粒状のコンドルールなどから成る。 炭素質コンドライト(特に,タイプ1と呼ばれるコンドルールを含まない種類)は,一部の揮発性元素を除くと,太陽大気とよく似た元素組成をもつ。揮発性化合物が多いこと,金属鉄などの還元状態の化合物を含まないことから,太陽系形成の初期につくられて以来,ほとんど熱変成をうけておらず,太陽系物質中最も始原的なものと考えられる。

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世界大百科事典内の炭素質コンドライトの言及

【隕石】より

…鉄隕石,石鉄隕石,エコンドライトは後者に属する。コンドライトは,含まれる金属鉄,全鉄量によりエンスタタイト(E)コンドライト,オーディナリー(O)コンドライト(H,L,LLの3種よりなる)および炭素質(C)コンドライトに分類される。Oコンドライトは形成後の熱変成の度合の低い方から高い方へ1より6の番号を付け,これをH,L,LLの後につけてH6というふうに分類される。…

※「炭素質コンドライト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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