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無症候性血尿 むしょうこうせいけつにょう

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家庭医学館の解説

むしょうこうせいけつにょう【無症候性血尿】

 目で見える血尿以外には、とくにめだった症状がないものを無症候性(肉眼的)血尿といいます。腎臓(じんぞう)の病気では、慢性糸球体腎炎(まんせいしきゅうたいじんえん)、ことにIgA腎症(アイジーエーじんしょう)(「IgA腎症」)によるものが多く、尿路の病気では悪性腫瘍(あくせいしゅよう)(移行上皮(いこうじょうひ)がん(「腎盂がん/尿管がん」))によるものがほとんどです。
 IgA腎症でおこる血尿は、かぜなどがあって、その後に血尿が出ることが多いのですが、そのときにはかぜの症状はほとんど治っていて、かぜと血尿を結びつけて医師に訴える人はめったにいません。
 尿路の腫瘍、たとえば膀胱腫瘍(ぼうこうしゅよう)ではおよそ90%の患者さんが無症候性の肉眼的血尿を訴えます。他の症状があるものは10%にすぎません。なお、膀胱がんのうち、上皮内(じょうひない)がんといわれるものでは、頻尿(ひんにょう)と排尿痛(はいにょうつう)をおもに訴えます。ごくまれに、血尿が出なくても偶然見つかることもあります。
 尿路の病気でも、結石(けっせき)や炎症はたいてい症状があります。尿管結石では激烈な痛み(疝痛(せんつう))とともに血尿が出ますし、尿路の結石による血尿は無症候性ではないことが多いのです。また、膀胱炎(ぼうこうえん)では排尿痛が、腎盂腎炎(じんうじんえん)では発熱が主症状で、血尿があっても無症候性ではありません。
 もちろん、膀胱腫瘍でも進行すれば排尿痛や頻尿、排尿困難がおこることもありますが、尿路の腫瘍による血尿は、無症候性と考えてほぼまちがいありません。
 血尿と誤りやすいものに、尿道からの出血があります。尿道そのものに原因がある場合、「血液が尿道から出る」ことがあるのです。尿とは関係なく下着に血がついたりします。この場合も痛くないことが多く、無症候性といえるのですが、血の出方を注意深く観察すれば、血尿とのちがいは明らかで、このことを知っていれば、検査の手間をだいぶ省くことができます。

出典|小学館
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世界大百科事典内の無症候性血尿の言及

【膀胱癌】より

…症状は血尿が最も多い。血尿のみで他の症状をまったく欠くことが多く,これを無症候性血尿と呼び本症に特有である。腫瘍が原因となって膀胱炎を合併し,頻尿や排尿痛をくり返すこともある。…

※「無症候性血尿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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