焼塩(読み)ヤキシオ

デジタル大辞泉 「焼塩」の意味・読み・例文・類語

やき‐しお〔‐しほ〕【焼(き)塩】

精製されていない塩を煎って苦汁にがり分を不溶化した塩。純白となり、苦みが消え、吸湿性も少なくなる。
[類語]食塩食卓塩粗塩胡麻塩

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精選版 日本国語大辞典 「焼塩」の意味・読み・例文・類語

やき‐しお‥しほ【焼塩】

  1. 〘 名詞 〙 粗製の食塩を焼いて作った純白のさらさらした塩。素焼きつぼなどに入れて蒸し焼きにすると、粗製塩中の塩化マグネシウムが吸湿性のない酸化マグネシウムに変わるため、苦みがとれ湿気(しけ)にくくなる。炒塩(いためじお)
    1. [初出の実例]「見焼塩一包云」(出典蔭凉軒日録‐延徳三年(1491)三月一一日)
    2. 「田子の浦のやきしほなれや富士の雪〈道節〉」(出典:俳諧・鷹筑波(1638)五)

やく【焼】 塩(しお)

  1. 海水を焼いて製する塩。多く和歌序詞の末におき、「やくしおの」の形で、「思ひぞ焼くる」や「辛(から)し」などの語句を引き出すのに用いられている。
    1. [初出の実例]「あみの浦の 海処女(あまをとめ)らが 焼塩(やくしほ)の 思ひそ焼くる 吾が下心」(出典:万葉集(8C後)一・五)

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