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煉瓦造建築 れんがづくりけんちくbrickwork architecture

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

煉瓦造建築
れんがづくりけんちく
brickwork architecture

煉瓦を基本材料として構築する建築。前 5000年代からみられ,メソポタミア文明の建築形態として大きな展開をとげ,ヨーロッパに受継がれて,ローマ時代と特に 16世紀以降のヨーロッパ建築の一主流をなした。取扱いの容易な大きさの長方体の粘土の単体を焼成し,これを組積して主要部分を造り,梁などの横架材には木材を用いるものが多いが,全体を煉瓦だけ,あるいは煉瓦と切り石だけで構築する場合もある。後者の場合には,アーチ,ボールト,ドームなどの構造が用いられる。また焼成しない日乾煉瓦の伝統も古く,今日でもこれを用いた建設を行なっている地域が中国や中近東など各地にある。

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世界大百科事典 第2版の解説

れんがぞうけんちく【煉瓦造建築】

煉瓦を主要材料とした組積式構造を煉瓦構造(または煉瓦造)brick constructionといい,この構造による建築を煉瓦造建築と呼ぶ。 古代エジプトやメソポタミアでは,日乾煉瓦が主要な建築材料で,厚い壁を築き,ポプラやヤナギの幹を梁材とし,その上にむしろを敷き,土を塗って屋根とした。注目されるのは,木の梁が得がたい場所ではドーム屋根がつくられたことで,アッシリアでは,方形の箱形建物の上部に尖頭ドームをのせた建物がつくられていたことが古代の浮彫から明らかで,まったく同じ形態の住居が,現在でもシリア,エジプトなどで見られる。

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世界大百科事典内の煉瓦造建築の言及

【建築構造】より

…インドの石造はマウリヤ朝のころから使用されたらしく,サーンチーの第1ストゥーパは初期石造の一つと見られている。石造建築煉瓦造建築
[移動型の構法]
 遊牧民や狩猟民の住居は移動性を特徴とし,仮設型と持運び型の二つのタイプがある。前者は当座の住居として建てるもので使い捨てである。…

【煉瓦】より

… 西欧中世では,石造と木造の建築が主要であったが,それでも石材の乏しい北イタリア,オランダ,北ドイツなどでは,13世紀から煉瓦の使用が目だち,寸法はさらに小型化されて,長さ22cm,幅11cm,厚さ5cm前後になった。社会の安定化にともなって,15世紀から煉瓦造が急速に普及しはじめ,チューダー朝のイギリスやハンザ同盟の諸都市ですぐれた煉瓦造建築が建てられ,同時にオランダが煉瓦生産の中心地となって,標準寸法も長さ21cm,幅10cm,厚さ6cm前後に近づいていった。現在,日本の標準煉瓦の基本となっているのは,19世紀以降のアメリカ煉瓦の基準寸法の20cm×10cm×5.5cmである。…

※「煉瓦造建築」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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