翻訳|heat balance
システムの工学的解析の基本は保存則の適用である。保存則には,各元素の質量の保存,エネルギーの保存,運動量の保存があるが,このうちエネルギー収支のことをふつう熱収支という。これは,エネルギーは力学的エネルギーと熱エネルギーの和であるが,熱エネルギーのほうが圧倒的に大きいので,力学的エネルギーを無視しても近似的にエネルギー保存則が成り立つからである。しかし正確には力学的エネルギーを考慮したエネルギー収支をとらなければならない。ここでいう収支の意味は,システムに入るエネルギーと出るエネルギーを全部勘定することである。エネルギーは保存量であるから,もし両者がつり合っていない場合はシステムに含まれるエネルギーは増減する。これは温度の上昇,または降下にあたる。
執筆者:西村 肇
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
熱力学第一法則にもとづいたエネルギーの収支で,運動エネルギーと位置エネルギーの変化が,内部エネルギーの変化に対して無視できるときは,
U1 + q = U2 + Aw
で表される.ここで,U1,U2 は状態1および2のときの系の有する内部エネルギー,qは系に与えられる熱エネルギー,Aは仕事の熱当量,wは系が外部になす仕事である.外部仕事のない場合,上の収支式は次のように簡易化される.
=出熱量+系に蓄積される熱量
この場合を,とくに熱収支という.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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