(読み)リョウ

デジタル大辞泉 「燎」の意味・読み・例文・類語

りょう【燎】[漢字項目]

人名用漢字] [音]リョウ(レウ)(呉)(漢)
かがり火。「燎火庭燎ていりょう
山野を焼く。「燎原
難読庭燎にわび

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精選版 日本国語大辞典 「燎」の意味・読み・例文・類語

りょうレウ【燎】

  1. 〘 名詞 〙 かがり火。明り取り庭火
    1. [初出の実例]「主殿寮執燎入逢春承秋両門」(出典内裏式(833)七日会式)
    2. [その他の文献]〔経典釈文‐詩経・小雅・庭燎〕

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普及版 字通 「燎」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 16画

[字音] リョウ(レウ)
[字訓] にわび・やく・あきらか・てらす

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(りよう)。の初形はに作り、木を組んで焚(や)く庭燎(にわび)の形。燎はその形声字。〔説文〕十上に「は柴(さい)して天を祭るなり」、また別に燎を出して「火を放つなり」とするのは、燎原の意とするものであろう。〔書、盤庚上〕「火の原を燎くが(ごと)し。(むか)ひ邇(ちか)づくべからず」とみえる。卜文に、天を祭る祭儀として燎がみえ、用例としては最も古い。

[訓義]
1. 天をまつるまつり。
2. にわび、かがりび。
3. やく、やける、もえる。
4. あきらか、てらす。

[古辞書の訓]
名義抄〕燎 フスブ・ヤク・トモシビ・モユ・タク〔字鏡集〕燎 トモシビ・カハク・ヤク・フスブ・タク・ニハビ・モユ

[語系]
燎()liは同声。庭燎の火は明らか、火勢はゆらぎめぐる。繚・(遼)lyは声義近く、繚はめぐる、は明慧、は明遠の意である。

[熟語]
燎煙・燎火・燎・燎燎薫・燎原燎悟・燎光燎拷燎荒・燎祭燎炙・燎燎壇燎徹・燎髪燎燔燎眉燎炮・燎野燎燎燎猟燎朗
[下接語]
火燎・鬼燎・挙燎・原燎・郊燎・高燎・候燎・昏燎・柴燎・残燎・燎・守燎・松燎・晨燎・薪燎・設燎・壇燎・置燎・庭燎・燔燎・百燎・焚燎・門燎・夜燎・野燎


13画

(異体字)燎
人名用漢字 16画

[字音] リョウ(レウ)
[字訓] ひまつり・やく

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 象形
卜文の字形は、木を組んでこれを焚(や)く形。字形化してとなり、燎はその形声の字。の初形は。〔説文〕十上に「柴(さい)して天を祭るなり。火に從ひ、(しん)に從ふ。は古の愼の字なり。天を祭るは、愼む以(ゆゑん)なり」とするが、字形によって附会したにすぎない。その祭事を掌る官や役所を寮といい、のち行政の各系列をいう。西周の金文に寮人・事寮・大史寮などの語がある。

[訓義]
1. ひまつり。
2. やく、たく、火をたく。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕 フスブ・ヤク・トモシビ・モユ・タク〔字鏡集〕 トモシビ・カハク・ヤク・フスブ・タク・ニハビ・モユ

[声系]
〔説文〕に声として(遼)・僚・燎・潦・繚など十九字を収める。明らかなるもの、繚(めぐ)るものの意を含むものが多い。

[語系]
)・燎・繚liは同声。繚は火のめぐるように、ものにまといめぐることをいう。僚・寮も同声。lyは声近く、燎は明慧、遼は明遠、みなの声義を承けるところがある。*語彙は燎字条参照。

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