コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

経典釈文 ケイテンシャクモン

デジタル大辞泉の解説

けいてんしゃくもん【経典釈文】

中国の文字研究書。30巻。唐の陸徳明編。経書老子荘子に使われている文字の訓詁(くんこ)と反切(はんせつ)を取り上げ、多くの学者の解釈や諸本での異同を記したもの。唐代の漢字音や経書解釈を知る貴重な資料。

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

世界大百科事典 第2版の解説

けいてんしゃくもん【経典釈文 Jīng diǎn shì wén】

中国のいわゆる音義書の一つ。〈けいでんしゃくもん〉ともよむ。唐の陸徳明の著。30巻。《易経》《書経》《詩経》,三礼(さんらい)すなわち《周礼(しゆらい)》《儀礼(ぎらい)》《礼記(らいき)》,春秋三伝すなわち《左氏伝》《公羊伝(くようでん)》《穀梁伝(こくりようでん)》,《孝経》《論語》《老子》《荘子》および《爾雅(じが)》,以上14種の書物から問題となる重要語句を抜き出し,その反切,訓詁(くんこ),異同の説明などを加えたもの。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

大辞林 第三版の解説

けいてんしゃくもん【経典釈文】

中国の主要古典に関する音義書。三〇巻。唐の陸徳明著。周易・周礼・礼記・春秋左氏・公羊・論語・老子・爾雅など14種の経典について、本文を校定し、用語の発音と意味を解説したもの。

出典|三省堂大辞林 第三版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

経典釈文
けいてんしゃくもん

中国の文字音義書。陸徳明(りくとくめい)(560ころ―630ころ)撰(せん)。30巻。583年(南朝陳の至徳1)成書(あるいはこの年に撰述開始という)。『周易』『尚書』『毛詩』『周礼(しゅらい)』『儀礼』『礼記』『春秋左氏伝』『春秋公羊伝(くようでん)』『春秋穀梁伝(こくりょうでん)』『孝経』『論語』『老子』『荘子』『爾雅(じが)』14種の経典とその標準的注釈の文字を摘記して、反切(はんせつ)で発音を示し、また字義解釈を記し、当時存在した種々の注釈書がその文字の字形、字音、字義に相違をみせる場合はいちいちそれを注記した。後世失われた注釈書が数多く引用されており、巻1「序録」には、各経典につきテキストの伝承と注釈の歴史を詳しく述べているので、中国古典学の貴重な資料として用いられる。南宋(なんそう)以後『十三経注疏(ちゅうそ)』に分刻されていっそう普及した。その反切は、当時の南朝の発音を示すものとして重要視される。[平山久雄]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内の経典釈文の言及

【辞書】より

…つまり〈春と秋と〉ということで〈年〉をあらわし,ひいてはそれが〈歴史〉となり,一般名詞としての〈歴史〉が結局さらに魯の国の年代記の固有名ともなった,ということをいっているのだが,いまもこういう解説を,晋の杜預(どよ)の〈春秋序〉から引用したように,こうした解説は,通例〈字書〉以外の場所で行われるものとされていた。《五経》をはじめとする経典の読解について,今日的意味からすれば明らかに〈辞書〉である唐の陸徳明の《経典釈文》が,〈音義〉書として〈諸経総義〉類に属するなどの扱いを受けるのもそれである。 こうしたものをまで含めて,〈字書〉が扱うようになるのは,1915年に出版された商務印書館の《辞源》である。…

※「経典釈文」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

経典釈文の関連キーワード十三経注疏盧文弨訓詁学経学周易経典

今日のキーワード

かりゆし

1 沖縄方言で「縁起がよいこと」「めでたいこと」を表す語。2 「かりゆしウエア」の略。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android