父野川村(読み)ちちのかわむら

日本歴史地名大系 「父野川村」の解説

父野川村
ちちのかわむら

[現在地名]久万町父野川

露峰つゆのみね村の上流にある。小田おだ大平おおひら(現小田町)との境、真弓まゆみ(七五〇メートル)から流れる露峰つゆみね支流に沿って集落をなす。

慶安元年伊予国知行高郷村数帳(一六四八)浮穴郡の項に「父ノ川村 茅山有」と記す。「大洲旧記」父ノ川村の条に「浮穴郡(荏)原郷熊山(久万山)の内」とあるが、江戸時代は小田郷とともに大洲藩に属していた(→久万山。なお同書は庄屋について、「元和頃は、源左衛(と)云庄屋也。此代続なるものか不知。八郎太夫・茂兵衛・茂右衛門と続」と記す。「父野川村庄屋佐右衛門先祖由来書」(大野貞一郎氏蔵)は、寛政四年(一七九二)五月、八代庄屋大野佐右衛門から岡井弥藤次宛の報告であるが、初代茂兵衛以来の系譜が詳細に記され、「大洲旧記」とも符合し、頭書に次のごとくある。


父野川村
ちちのかわむら

[現在地名]日吉村父野川

広見ひろみ川上流域の山村でその支流にも集落が発達する。東は土佐藩領、西は上大野かみおおの村に接する。

慶安元年伊予国知行高郷村数帳(一六四八)宇和郡の項に「父河村 深山続キ柴山有、小川有」と村名がみえる。吉田藩領。

太閤検地石高は三〇八石九升三合で、正保検地では一千七九一石九斗となっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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