牛島神社(読み)うしじまじんじや

日本歴史地名大系 「牛島神社」の解説

牛島神社
うしじまじんじや

[現在地名]墨田区向島一丁目

隅田川東岸、言問こととい橋の南東方にある。祭神は須佐之男命と清和天皇第七皇子貞辰親王之命が相殿に祀られ、ほかに天之穂日命を祀る。旧郷社。須佐之男命は牛御前うしのごぜん、貞辰親王之命は王子権現と称される(江戸名所図会)。牛島の総鎮守で、江戸時代には須崎すさき北西大川(隅田川)端に長命ちようめい寺・弘福こうふく寺などと隣接しており、牛島御前社・牛御前社とよばれた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「牛島神社」の意味・わかりやすい解説

牛島神社
うしじまじんじゃ

東京都墨田区向島(むこうじま)に鎮座。須佐之男命(すさのおのみこと)、天之穂日命(あめのほひのみこと)、貞辰(さだとき)親皇(清和(せいわ)天皇皇子)を祀(まつ)る。俗に牛御前(うしのごぜん)と称する。860年(貞観2)慈覚(じかく)大師(円仁(えんにん))が当地に須佐之男命を祀ったと伝える。のち天之穂日命を合祀(ごうし)、さらに貞辰親王の神霊を祀り、「王子権現(おうじごんげん)」と称した。1181年(養和1)源頼朝(よりとも)が社殿造営別当最勝寺。1868年(明治1)に現社名に改称し、郷社に列せられた。例祭は9月15日。

三橋 健]

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