抗争状態にあって警察などが危険と判断した暴力団を対象に、都道府県の公安委員会が暴力団対策法に基づき指定する。指定されると、あらかじめ設定された「警戒区域」内に5人以上で集まることや、傘下事務所の使用、対立組員へのつきまといなどが禁止され、違反すれば直ちに逮捕される。福岡に拠点を置く暴力団の間で対立抗争が激化し、2012年に規定が設けられた。期間は3カ月で、抗争終結と判断できるまで更新する。
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出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報
指定暴力団のうち、対立抗争による凶器を使用した暴力行為が人の生命または身体に重大な危害を加えるおそれがあると認められるとき、より厳しい規制を課す目的で特に定められる組織のこと。暴力団対策法により都道府県公安委員会は期間(3か月以内)と警戒区域を定め、特定抗争指定暴力団等として指定する。指定された組織が、警戒の期間と区域において以下のような行為をすると、ただちに逮捕され、刑事罰を受ける。(1)事務所等の新設。(2)指定された組織の暴力団員やその要求・依頼を受けた者が事務所に出入りすること。(3)対立組織の事務所および組員の居宅周辺をうろつくこと。(4)同じ指定組織の組員5人以上が集まること。
2006年(平成18)から九州で続いた道仁(どうじん)会(福岡県久留米(くるめ)市)と九州誠道(せいどう)会(現在の浪川睦(なみかわむつみ)会、福岡県大牟田(おおむた)市)による指定暴力団どうしの抗争がきっかけとなり、2012年10月に施行された改正暴力団対策法で、特定抗争指定暴力団を指定する制度が新設された。同年の12月に上記二つの組織が全国で初めて指定を受け、2014年6月に解除された。
改正暴力団対策法では、対立抗争とは別に、暴力的な要求行為から一般市民を保護する目的で、特定危険指定暴力団を指定する制度があわせて設けられた。
[編集部 2017年2月16日]
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