犬山村(読み)いぬやまむら

日本歴史地名大系 「犬山村」の解説

犬山村
いぬやまむら

[現在地名]犬山市犬山

北と西は木曾川を挟み美濃国各務かがみ郡、西南木津こつつ村、南は橋爪はしづめ村、東は富岡とみおか村・塔之地とうのじ村に接する。永享三年(一四三一)二月二四日付の足利義教御教書(海蔵院文書)に次のようにある。

<資料は省略されています>

「寛文覚書」によれば高三千四七二石余で、このうち薬師やくし寺領元高一七石余、白山社領元高一〇石余。領高のほかに瑞泉ずいせん寺領元高五四石余、船頭給元高二〇石余がある。「徇行記」は「余坂村・中切村・内田村・木ノ下村・総町ヲ以テ犬山村ト号セリ」とし、犬山村内の四ヵ村を記す。「尾張志」には「西は中切村・木津村の間を境とし、南は橋爪村同しく枝邑末友等の村地を境ひ、東は富岡村より継鹿尾の山下に至り、北より西へは岐蘇川のめぐれる境とし、其内に中切・大本町・内田・余坂・木ノ下の五村ありて市町に入接はれる」とあり、大本町だいほんちよう村を加えている。


犬山村
いぬやまむら

[現在地名]大野町田代たしろ 犬山

川北かわきた村の東にある。慶長六年(一六〇一)の中川秀成知行方目録案(中川家文書)に犬山名がみえ高四〇七石余。正保郷帳には犬山村とあり、田高一〇九石余・畑高一〇〇石余、一万田いちまんだ郷に属した。旧高旧領取調帳では高二七二石余。安永七年(一七七八)には田代組に属した(大庄屋・小庄屋・横目一覧「農民一揆」所収)。明治二年(一八六九)には当村金太以下十数名により、新政府の諸政策に反対する一揆が起きている(「藩政時代之雑事」羽田野家文書)


犬山村
いぬやまむら

[現在地名]大野市犬山

飯降いいふり山の北東端裾部にあり、東を赤根あかね川が北流する。西は下丁しもようろ村・中丁村。戌山村とも書いた。「朝倉始末記」に「狗山」とみえ、慶長六年(一六〇一)二月一一日の土屋正明他安堵状(洞雲寺文書)に「犬山之内いなりやま」などともある。初め福井藩領、寛永元年(一六二四)以降大野藩領。

慶長一一年頃の越前国絵図に高三二六・五二六石が記され、この高は廃藩まで変わらなかった。


犬山村
いぬやまむら

[現在地名]大野町宮迫みやざこ 谷犬山たにいぬやま

宮迫村の南、あかね川南岸にある。南は田代たしろ郷の犬山村。「豊後国志」に村名がみえる。旧高旧領取調帳では高一五三石余。安永七年(一七七八)には藤北組に属した(大庄屋・小庄屋・横目一覧「農民一揆」所収)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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