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狭野茅上娘子 さののちがみのおとめ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

狭野茅上娘子
さののちがみのおとめ

奈良時代の女流歌人。「弟上 (おとがみ) 娘子」とする本もある。『万葉集』の目録に「蔵部女嬬」とあり,下級の女官であったらしい。天平 10 (738) ~12年頃,すでに結婚していた中臣宅守 (やかもり) が越前国に流罪になった。この事件をめぐって両者の間に詠みかわされた和歌が『万葉集』巻十五後半に一括して収められている。娘子の歌は 23首あり,すべて短歌。宅守への激しい愛情を強い調子でうたっている。

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百科事典マイペディアの解説

狭野茅上娘子【さののちがみのおとめ】

奈良時代の歌人。生没年不詳。狭野弟上娘子(さののおとがみのおとめ)とも。下級女官かとされる。中臣宅守(なかとみのやかもり)の妻となったとき,宅守は越前国に流された。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

狭野茅上娘子 さのの-ちがみのおとめ

?-? 奈良時代の歌人。
蔵部(くらべ)の女嬬(にょじゅ)(後宮の女官)。中臣宅守(なかとみの-やかもり)の妻。天平(てんぴょう)11年(739)ごろ夫が越前(えちぜん)(福井県)に流されたとき,ふたりでかわした贈答歌が「万葉集」巻15に63首おさめられている。うち23首が娘子の短歌で,宅守へのはげしい思慕がうたわれる。狭野弟上(おとがみの)娘子とも。
【格言など】あしひきの山路越えむとする君を心に持ちて安けくもなし(「万葉集」)

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世界大百科事典 第2版の解説

さののちがみのおとめ【狭野茅上娘子】

《万葉集》第4期(733‐759)の歌人。生没年不詳。狭野弟上娘子(さののおとがみのおとめ)と伝える本もある。《万葉集》の目録によれば蔵部の女嬬(によじゆ)であったというが,後宮蔵司の下級女官か。中臣宅守(なかとみのやかもり)の妻となったとき,宅守が勅断されて越前に流され,離別して暮らす二人の間で贈答した63首が巻十五に収められている。そのうちの娘子の23首以外には,娘子に関して伝えるところはない。

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