日本大百科全書(ニッポニカ) 「珪くじゃく石」の意味・わかりやすい解説
珪くじゃく石(データノート)
けいくじゃくせきでーたのーと
英名 | chrysocolla |
化学式 | (Cu,Al)2H2Si205(OH,O)4・nH2O |
少量成分 | Fe3+ |
結晶系 | 単斜,潜晶質 |
硬度 | 2~4 |
比重 | 2.0~2.4 |
色 | 青,青緑,緑 |
光沢 | ガラス,土状 |
条痕 | 白 |
劈開 | 無(「劈開」の項目を参照) |
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珪くじゃく石
けいくじゃくせき
chrysocolla
普通は潜晶質で、たんぱく石様ないし土状の塊として産するが、ごくまれに微細な針状結晶が放射状に集合して産する鉱物。断口は貝殻状で、たいへんもろい。透明なものからほとんど不透明なものまでいろいろある。銅鉱床の酸化帯にきわめて普通に産する。くじゃく石ほどではないが、美しいものはアクセサリーとして利用される。「金」と「にかわ」を意味するギリシア語から由来して命名されたが、もとは、古代人が金を接着させるためにこの鉱物あるいはこれに似た鉱物を使っていたためとされている。しかし、長い間、銅を含む緑色をした鉱物一般にこの名が使われていたようである。
[松原 聰]
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