珪くじゃく石(読み)けいくじゃくせき(その他表記)chrysocolla

日本大百科全書(ニッポニカ) 「珪くじゃく石」の意味・わかりやすい解説

珪くじゃく石
けいくじゃくせき
chrysocolla

普通は潜晶質で、たんぱく石様ないし土状の塊として産するが、ごくまれに微細な針状結晶放射状に集合して産する鉱物断口貝殻状で、たいへんもろい。透明なものからほとんど不透明なものまでいろいろある。銅鉱床の酸化帯にきわめて普通に産する。くじゃく石ほどではないが、美しいものはアクセサリーとして利用される。「金」と「にかわ」を意味するギリシア語から由来して命名されたが、もとは、古代人が金を接着させるためにこの鉱物あるいはこれに似た鉱物を使っていたためとされている。しかし、長い間、銅を含む緑色をした鉱物一般にこの名が使われていたようである。

松原 聰]


珪くじゃく石(データノート)
けいくじゃくせきでーたのーと

珪くじゃく石
 英名    chrysocolla
 化学式   (Cu,Al)2H2Si205(OH,O)4・nH2O
 少量成分  Fe3+
 結晶系   単斜,潜晶質
 硬度    2~4
 比重    2.0~2.4
 色     青,青緑,緑
 光沢    ガラス,土状
 条痕    白
 劈開    無
       (「劈開」の項目を参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む