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画指 かくしhua-zhi; hua-chih

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

画指
かくし
hua-zhi; hua-chih

中国を中心に東アジアで行われた自署代用法。中指食指の指節の横筋を3つの点で表わすか,この3点に指の外形を描いたり指の長さを書いたりする。この習慣は北魏時代にさかのぼり,近世まで行われ,点指ともいう。日本でも,正倉院文書 (「宝亀4年画指文書」) にその影響がみられる。

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デジタル大辞泉の解説

かく‐し〔クワク‐〕【画指】

古代、無筆の者が文書の署名の代わりに食指の長さ、関節位置などを黒点で記したもの。男は左手、女は右手を用いた。

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百科事典マイペディアの解説

画指【かくし】

字が書けない者が指の長さや形状を記して署名の代りにしたもの。直線で表したり,関節を点で表したりする。唐代の古文書に例があり,日本では大宝令に無筆者の離別状の署名には画指を用いることが規定されている。

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世界大百科事典 第2版の解説

かくし【画指】

法律文書への署名人が署名に代えて,自己の指の形状を抽象化して紙上に記すことをもって,真正に自己の意志に基づくものであることのあかしとするものを,画指という。中国において,敦煌で発見された唐代の文書のなかに多数の実例が見られ,記録によれば,少なくとも南北朝時代から下っては明代まで行われていたことが知られる。手のひらを上に向けて指を紙上におき,筆でその寸法を取るものであり,指の先と二つの節に当たる位置合計3ヵ所に短い横線を記す。

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大辞林 第三版の解説

かくし【画指】

古代、無筆の者が文書に食指を置き、その先端と各関節の位置を黒点でしるし署名の代わりとしたもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

画指
かくし

文字を書けない者が、自署のかわりに、指の長さと関節の位置を画(か)いたもの。中国では6世紀以前から用いられており、唐の制度に準拠した『大宝令(たいほうりょう)』(701)に、離婚文書の署名の代用として規定されている。中国では明(みん)代まで用いられ、李氏(りし)朝鮮や安南(あんなん)(ベトナム)にも及び、ベトナムでは現在も使用されている。日本では奈良時代から鎌倉時代前期までの借銭文書(しゃくせんもんじょ)や売券(ばいけん)に実例があり、右手の食指を用いて指先を上にするのが普通であるが、左手を用い、指先を下にして画いたものもある。平安時代以降は女性に限られており、末期には形式化して指の長さを正確に表さぬものも現れた。[皆川完一]

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世界大百科事典内の画指の言及

【略押】より

…なお,花押と略押を区別する基準は必ずしも明確ではなく,漢字を極端に草体化したものや,その変形を略押に含める見方もある。 花押の代用には,略押のほかに画指(かくし),拇印(ぼいん),つめ印,筆軸印(筆印)がある。画指は令制(戸令七出条)に由来して歴史は古いが,その使用例は少なく,また13世紀中ごろ以後は使用例が見られず,拇印も古代・中世には使用例が少なく,つめ印が盛行するのは近世に入ってからで,中世を通じて広く用いられたのは,略押と筆軸印であった。…

※「画指」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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