(読み)ヒツ

デジタル大辞泉 「畢」の意味・読み・例文・類語

ひつ【畢】[漢字項目]

人名用漢字] [音]ヒツ(漢) [訓]おわる おえる
おわる。おえる。「畢竟ひっきょう畢生ひっせい

ひつ【×畢】

二十八宿の一。西方の第五宿。牡牛おうし座の顔部分の七星をさす。あめふりぼし。畢宿

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「畢」の意味・読み・例文・類語

ひつ【畢】

  1. 二十八宿の一つ。西方七宿の第五宿。おうし座のエプシロン星付近の星宿をいう。畢宿(ひっしゅく)。あめふりぼし。〔二中歴(1444‐48頃か)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「畢」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 11画

[字音] ヒツ
[字訓] あみ・おわる・ことごとく

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 象形
あみの形。鳥獣などを捕るあみで、下部に長い柄がある。上のまるい形が小網の部分。〔説文〕四下に「田罔(でんまう)なり。田に從ひ、(はん)に從ふ。象形。或いは曰く、田(でん)聲」(段注本)とするが、字の全体が象形である。原の初文である(げん)は、狩猟のはじめに祈る儀礼を示し、犠牲の獣の上に畢をおいて、成功を祈る。田は畢(あみ)の形。夂(ち)は神霊の降下する形。畢で一網打尽にとり尽くすので「畢(おわ)る」意となり、「畢(ことごと)く」という副詞に用いる。

[訓義]
1. あみ、こあみ、さで。
2. あみする、おおう、すべてとる。
3. おわる。
4. ことごとく、つくす、とりつくす。
5. さすまた。
6. 星の名、雨降らす星。

[古辞書の訓]
名義抄〕畢 ヲハル・ツヒニ・コトゴトク・コトゴトニス・ツクス・ツキヌ・ツブサニ 〔立〕畢 ツクス・ウツ・ハタス・ムナシ・ヲハル・カナラズ・ツブサニ・ツヒニ・コトゴトク・ツキヌ

[声系]
〔説文〕に畢声として・篳・など十一字を収める。三下は「盡するなり」、篳五上は「(まがき)なり」、五下は「以(ゆゑん)の(礼装用のひざかけ)」で、綿密に編んだもの。いずれも畢の声義を承ける。(ひつ)は火や風のすさまじいさまをいう擬声語

[熟語]
畢究畢給・畢・畢業畢具畢景畢勁・畢歳畢志畢辞・畢集・畢身畢世畢成・畢足畢陳・畢同・畢命畢網畢門畢弋畢羅・畢覧・畢了・畢力・畢露
[下接語]
簡畢・終畢・畢・備畢・昴畢・羅畢・了畢

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android