星宿(読み)セイシュク

デジタル大辞泉 「星宿」の意味・読み・例文・類語

せい‐しゅく【星宿】

星座。昔、中国二十八宿に分けた星座。ほしのやどり。
せい」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「星宿」の意味・読み・例文・類語

せい‐しゅく【星宿】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ほし。天球上の恒星、その見かけの集団。宿は、古く中国で天球を三垣二八宿に区分したことに由来する。しょうしゅく。
    1. [初出の実例]「金泥字書、青紺色紙、譬如有名星宿麗晴天以放光、無価花房排宝樹而連上レ蔕」(出典菅家文草(900頃)一二・為諸公主奉為中宮修功徳願文)
  2. [ 2 ]せい(星)[ 二 ]

ほとおり‐ぼしほとほり‥【星宿】

  1. 二十八宿の南方七宿の四番目。星(せい)和名海蛇座のα(アルファ)星を中心とする星宿。「熱(ほとお)る星」の意で、赤く熱するように見えたところからいうか。せいしゅく。
    1. [初出の実例]「二十八宿、〈略〉星(ホトヲリホシ)」(出典:和爾雅(1688)一上)

しょう‐しゅくシャウ‥【星宿】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「しょう」は「星」の呉音 ) =せいしゅく(星宿)
    1. [初出の実例]「日月星宿の光諸のやみをてらすも」(出典:観智院本三宝絵(984)下)

ほとほり‐ぼし【星宿】

  1. ほとおりぼし(星宿)

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改訂新版 世界大百科事典 「星宿」の意味・わかりやすい解説

星宿 (せいしゅく)

〈しょうしゅく〉とも読まれ,古代中国において天球上の28の星座を意味する二十八宿のことであるが,仏教の尊像としては〈星宿〉より〈宿曜(しゆくよう)〉という語があり,二十八宿をはじめ十二宮七曜および九曜なども含め,星や星座を神格化した諸尊を総称していう。これらは単独で信仰され造像されることはないが,密教の修法である北斗七星法に用いる北斗曼荼羅星曼荼羅)の中に表される。北斗曼荼羅一字金輪仏頂を本尊とする3重の曼荼羅で,内院に本尊とそれをとりまく北斗七星7尊と九曜9尊,第二院に十二宮の12尊,外側の第三院に二十八宿28尊を描く。一字金輪仏頂のかわりに妙見菩薩を本尊とする例も《図像集》に説かれている。十二宮と二十八宿とは胎蔵界曼荼羅の外金剛部院の中にも配置されている。経典には尊像の形像を明確には説いていないが,胎蔵界図の中の二十八宿は菩薩形座像として表されている。なお近年の仏像の分類において,北斗曼荼羅に登場する北斗七星,九曜,十二宮,二十八宿と妙見菩薩などの星や星座に関連ある尊像を一括して,〈星宿部〉の諸尊とする試みが行われ始めている。
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普及版 字通 「星宿」の読み・字形・画数・意味

【星宿】せいしゆく

二十八宿。星座。〔漢書、劉向伝〕向~にしてを樂しみ、世俗に接せず、積思を經に專らにす。晝は書傳を誦し、夜は星宿を、或いは寐(い)ねずして旦(あした)にす。

字通「星」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の星宿の言及

【星宿】より

…〈しょうしゅく〉とも読まれ,古代中国において天球上の28の星座を意味する二十八宿のことであるが,仏教の尊像としては〈星宿〉より〈宿曜(しゆくよう)〉という語があり,二十八宿をはじめ十二宮,七曜および九曜なども含め,星や星座を神格化した諸尊を総称していう。これらは単独で信仰され造像されることはないが,密教の修法である北斗七星法に用いる北斗曼荼羅(星曼荼羅)の中に表される。…

※「星宿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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