精選版 日本国語大辞典 「疋」の意味・読み・例文・類語 むら【疋・匹】 〘 名詞 〙 巻物にした布帛などを数える単位。[初出の実例]「五色(いつくし)の綵絹(しみのきぬ)各一疋(ムラ)」(出典:日本書紀(720)神功六年三月(熱田本訓)) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
普及版 字通 「疋」の読み・字形・画数・意味 疋人名用漢字 5画 [字音] ショ・ガ・ヒツ[字訓] あし・たすける[説文解字] [甲骨文] [字形] 象形足の下半部、膝(ひざ)から下の象形字。〔説文〕二下に「足なり。上は腓腸(はいちやう)(こぶら)に象り、下は止(あし)(趾)に從ふ」とあり、足とほとんど同形である。金文の〔免(めんき)〕に「女(なんぢ)に命じて師(人名)を足(たす)け、林を(をさ)めしむ」とあり、足を佐疋の意に用いる。〔善鼎(ぜんてい)〕に「佐疋(さしよ)」という語があり、佐胥することをいう。〔説文〕に「一に曰く、疋記なり」とあるのは記、注釈を加える意。また〔説文〕に「古以て詩の大疋(雅)の字と爲す」との字に用いるといい、清朝の小学家に大雅小雅を大疋小疋としるすものが多いが、その通用の義を説くものはない。思うに・夏はもと通用の字。夏は舞容を示す字でまた(か)としるし、その省文の疋が、と通用するのである。[訓義]1. あし。2. 胥と通じ、たすける、小役人。3. (夏)の省文にして雅と通用し、小雅・大雅の字に用いる。雅、ただしい。4. 匹の音と通用し、丈の八倍、八丈。5. 匹と通用し、小さな雛など。わが国では動物を数えるのに用いる。[古辞書の訓]〔立〕疋 マサシ・マツリゴトヨシ・シルス・タグヒ・コホル・カタフク・ヒトシ 〔字鏡集〕疋 マツ・マツリゴト・マサシ・アシ・メグル・ナラフ・トモガラ・タグヒ・カタフク・フタツ・ヒトシ・タクラフ・ヒトコロヘリ・ムラヒトシ・アツ・カツ・ソル・トモ[部首]〔説文〕に・の二字、〔玉〕になお帶(帯)に従う字を加え、音はセイ、王のときその姓の人があったという。・はともに通の意で、疋は声符であるらしい。[声系]〔説文〕に疋声として胥・楚・など四字を収め、・を亦声とする。しかし・には疋の義をとるところはない。楚の金文の形は足に従っており、疋声とは定めがたい字である。[語系]疋shia、胥siaは声近く、金文には疋を佐胥の意に用いる例がある。(疎)・shiaは同声。もとはみな疋声の字であった。*語彙は胥・雅・匹と通用の例は、その各字条参照。 疋人名用漢字 5画(異体字)12画 [字音] ガ[説文解字] [字形] 象形舞踊のとき前にあげた足の形。〔説文〕二下に「足なり」とし、「古以て詩の大の字と爲す」とあり、(雅)の仮借字とする。清儒は大雅・小雅の字に好んで疋を用いるが、金文に夏をに作り、夏は舞容。九夏・三夏などは古舞楽の名。夏・は通用の字。ゆえに夏の別体であるの省略形である疋が、また雅に借用されるのである。疋(しよ)(あし)・匹(ひつ)とは別の字である。夏・雅字条参照。 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報 Sponserd by
百科事典マイペディア 「疋」の意味・わかりやすい解説 疋【ひき】 (1)織物の長さを表す単位。反物2反分の長さを1疋という。並幅(約36cm)で,長さは22m前後。1疋でおとな用の着物と羽織を対(つい)にして仕立てることが多い。(2)銭を数える呼称。1疋=10文,のち25文となる。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by