食の医学館 「疲れ目」の解説 つかれめ【疲れ目】 《どんな病気か?》 〈目の筋肉が緊張しつづけることが原因〉 パソコンやテレビゲームなど、現代人は、目を酷使する機会がふえています。目の中で、レンズの役割をする水晶体(すいしょうたい)は、ピントを合わせるため毛様体筋(もうようたいきん)という筋肉で厚さが調節されていますが、近くを長く見つづけると、この毛様体筋の緊張状態が続き、目が疲れてしまうのです。 疲れ目は、視力の低下や目がゴロゴロする、充血する、かすむといった症状のほか、肩こりや頭痛、腰痛、胃のむかつき、倦怠感(けんたいかん)など、全身の不調を引き起こす要因にもなります。 《関連する食品》 〈ビタミンA、B1、B2、Cを含む食品が有効〉 ○栄養成分としての働きから 疲れ目の改善には、ビタミンA、B1、B2、Cやアントシアニンが効果的です。ビタミンAには、目の粘膜(ねんまく)を保護したり、網膜(もうまく)を健康に保つ働きがあるので、レバー、ウナギ、チーズといったレチノールを含む食品や、ニンジン、カボチャ、コマツナ、ホウレンソウなどカロテンが豊富な食品をとるようにしましょう。 また、ビタミンB1には、目の神経のエネルギー代謝を支える働きがあります。ビタミンB1は豚肉、納豆、ウナギ、たらこ、カツオ、ナッツ類などに含まれています。 目の充血を防いで疲れを回復する作用があるのは、ビタミンB2やビタミンCです。ビタミンB2はウナギやサケ、ダイズやダイズ製品、貝類に多く含まれ、ビタミンCはキウイやイチゴ、芽キャベツ、サツマイモ、ブロッコリーなどに含まれます。ビタミンCは水に溶けやすく、加熱によっても失われますが、サツマイモに含まれるビタミンCは、でんぷんが膜となって保護する働きがあるため、加熱に強いといわれています。 〈ブルーベリーで疲れ目をリフレッシュ〉 網膜のロドプシンの再生をうながしたり、網膜に栄養を運ぶ毛細血管を丈夫にする働きがあるのがアントシアニンです。アントシアニンはポリフェノールの一種で、ブルーベリーや黒ゴマなどに多く含まれています。これらの食品を十分にとり、疲れた目をリフレッシュしましょう。 出典 小学館食の医学館について 情報