白絹病(読み)しらぎぬびょう

精選版 日本国語大辞典 「白絹病」の意味・読み・例文・類語

しらぎぬ‐びょう‥ビャウ【白絹病】

  1. 〘 名詞 〙 初夏から夏にかけて植物の茎の地際部に発生する病気。被害部は白い絹糸状の菌糸でおおわれる。トマトニンジンコンニャクなどに多い。コルティシウム‐ロルフシイ菌の寄生による。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「白絹病」の意味・わかりやすい解説

白絹病
しらきぬびょう

スクレロティウム・ロルフシイSclerotium rolfsiiという担子菌(カビの1種)によっておこる農作物の病気。ウリ類、マメ類タバコなど多くの作物の茎の地際(じぎわ)部が侵され、立枯れをおこす。病斑(びょうはん)部には白い絹糸状の菌糸が絡みつくのでこの名がある。のちに菌糸が古くなると、アワ粒大の淡褐色ないし褐色の菌核を多数つくる。梅雨期から8月にかけ温暖な地方で発生が多い。クロルピクリン土壌を消毒して防ぐ。

[梶原敏宏]

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飼料作物病害図鑑 「白絹病」の解説

白絹病(アルファルファ)

暖地での代表的な株枯性の糸状菌病。梅雨明け後、温度が上がってくると発生しはじめ、白い綿糸のような菌糸がみっしりと茎の基部や冠根部に絡みつく。罹病 組織は徐々に褐変、崩壊していき、やがて地上部全体が枯死し、株枯に至る。また、枯れた葉や茎の上で菌糸が束状になり、その上に初め白色のちに黄褐色とな る菌糸の塊が形成される。これは菌核で、土中で越冬して翌年の伝染源となる。罹病組織の残さ、菌核、菌糸の断片風雨で飛散して伝搬する。病原菌は菌核病 菌よりもさらに多犯性である。

白絹病(シロクローバ)

暖地での代表的な株枯性の糸状菌病。梅雨明け後、温度が上がってくると発生しはじめ、白い綿糸のような菌糸がみっしりと茎の基部や冠根部に絡みつく。罹病 組織は徐々に褐変、崩壊していき、やがて地上部全体が枯死し、株枯に至る。また、枯れた葉や茎の上で菌糸が束状になり、その上に初め白色のちに黄褐色とな る菌糸の塊が形成される。これは菌核で、土中で越冬して翌年の伝染源となる。罹病組織の残さ、菌核、菌糸の断片が風雨で飛散して伝搬する。病原菌は菌核病 菌よりもさらに多犯性である。

白絹病(ライグラス)

葉、葉鞘、稈および冠根など地上部全体に発生する糸状菌病。初め地面に近い葉や葉鞘が暗色水浸状になり、表面を白い絹糸状の菌糸がはう。後に栗褐色、直径0.3-0.5mmの菌核が形成され、植物体は地際部から腐敗するように枯れていく。

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