監察御史(読み)カンサツギョシ

デジタル大辞泉 「監察御史」の意味・読み・例文・類語

かんさつ‐ぎょし【監察御史】

中国で、官吏監察し、また、地方を巡察して行政監視した官。代に設けられた御史代に改称したもので、代まで受け継がれ、中華民国成立後は監察院となった。

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精選版 日本国語大辞典 「監察御史」の意味・読み・例文・類語

かんさつ‐ぎょし【監察御史】

  1. 〘 名詞 〙 中国、隋以後の官名。官吏の功過や一般政務の可否を取り調べ、また、地方を巡行して行政の監視に任ずるもの。
    1. [初出の実例]「恰かも畏懼すべき監察御史の目に見らるる如くに」(出典:自由之理(1872)〈中村正直訳〉三)
    2. [その他の文献]〔新唐書‐百官志三〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「監察御史」の意味・わかりやすい解説

監察御史
かんさつぎょし
jian-cha yu-shi; chien-ch`a yü-shih

中国の官吏の非行を検察し,弾劾する官。秦の始皇帝が諸郡を監察させる御史をおき,監察史と称したのに始る。漢代には御史中丞の監督下に,中央から刺史を派遣して監察にあたらせた。隋代に監察御史に改められ,唐代は中央に御史台をおきその分属をおいてその分属の察院のもとに監察御史がおかれ,宋,元もだいたいこれにならった。明では御史台を廃して中央に都察院をおき,地方を 13道に分けて監察史を任命し,清もこれを受継ぎ 15道に監察御史を任じた。皇帝耳目の官として官吏を検察するのは中国政治の特色である。

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