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相対成長 そうたいせいちょう relative growth

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

相対成長
そうたいせいちょう
relative growth

個体発生において,体のある部分が他の部分よりも成長の割合が一層速い (あるいは遅い) ため,個体全体としての形態が,発生経過とともに変ってくること。人間の幼児で頭が大きく,成人で相対的に小さいのは,頭部,ことに脳が発生の初期に大きく,しかし相対成長係数は小さいことによる。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵2015の解説

相対成長

生物の個体は誕生後にだんだん大きくなり成体となる。この成長は体サイズの変化を時間変化に対応して調べるのが普通であり、これを絶対成長という。しかし化石生物の場合には一生の間の細かい絶対時間を測ることは普通できない。そこで、成長に伴って変化する複数の量的形質を調べて成長様式を議論する場合が多い。2つの部分の大きさをx、yとすると、相対成長y=bx^α(α、bは定数)が成立することが経験的に知られる。また微小時間での2形質の増加量の比が、その時得られている形質量の比に比例するという微分方程式を積分しても得られる。単一個体でも個体群でも解析可能なので、アンモナイト二枚貝、古脊椎(せきつい)動物、足跡化石などの議論で多く使う。2変量の測定値を対数変換し、直線回帰によりサンプルに適合する相対成長式が得られる。種間関係や全体傾向の解析にも適用。

(小畠郁生 国立科学博物館名誉館員 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

そうたい‐せいちょう〔サウタイセイチヤウ〕【相対成長】

アロメトリー

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世界大百科事典 第2版の解説

そうたいせいちょう【相対成長 relative growth】

生物の成長に関して,からだ全体の成長と部分(器官)の成長との関係,ある部分の成長と他の部分の成長との関係,あるいは体重の増加と身長の増加のように異なる次元の成長の関係を相対成長という。成長における形態の変化を表すもので,D.W.トムソンの著書《生長と形Growth and Form》(1917)に端を発し,イギリスのJ.S.ハクスリーとフランスのテシエG.Teissier(1900‐72)によって一般化された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

相対成長
そうたいせいちょう
relative growthallometry

生物体の全体の成長と部分(器官)の成長、あるいは体重と体長(身長)のような成長に関する相対的な関係のこと。非比例的成長ともよばれる。成長は生物の大きさだけでなく形をも規定する。すなわち、ある部分の成長速度がほかの部分より速いと、体のプロポーションが変わり、形が変化する。この問題はイギリスの生物学者トムソンW. D'Arcy Thompsonの著書『成長とかたち』On Growth and Form(1917)に始まり、1920年代よりイギリスの生物学者ハクスリーJ. S. Huxleyやフランスの動物学者テシエG. Teissierがそれぞれ独自に発展させ、アロメトリーの式y=bxαを提唱した。yは部分の大きさ、xはほかの部分またはその部分を除いた残り全部、あるいは全体を表す場合もある。bとαは定数で、bは初成長定数、αは相対成長定数。ある部分の成長速度が体全体のそれと同じ場合α=1で等成長という。不等成長にはα>1の優成長とα<1の劣成長が区別される。
 この式の適用には種々の問題があるが、普通、両辺対数のグラフで表され、近似的には多くの場合に当てはまるので広く用いられる。このグラフにおける直線の屈折や変曲点は、個体の成長の様相に変化が生じていることを示す。イギリスの生化学者ニーダムJ. Needhamによって、化学物質の重量の体重に対する増加などにもこの式が適用できることが示された(1934)。さらに相対成長は異種間の進化に伴う形態変化の研究にも適用され、個体発生的アロメトリーと区別して、系統発生的アロメトリーまたはアロモルフォシスaromorphosisとよばれる。[東 幹夫]

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