眠狂四郎(読み)ネムリキョウシロウ

デジタル大辞泉 「眠狂四郎」の意味・読み・例文・類語

ねむりきょうしろう〔ねむりキヤウシラウ〕【眠狂四郎】

柴田錬三郎による剣豪小説シリーズ名、および同小説シリーズの作品原作とする映画ドラマのシリーズ名。またその主人公で、必殺剣術「円月殺法」を使う剣士。小説「眠狂四郎無頼控」で初登場。映像化作品では市川雷蔵などが演じている。

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デジタル大辞泉プラス 「眠狂四郎」の解説

眠狂四郎〔ドラマ:田村正和〕

日本テレビドラマ放映はフジテレビ系列(1972年10月~1973年3月)。剣客ものの時代劇。原作:柴田錬三郎。出演田村正和、山本陽子、山城新伍ほか。転びバテレンのオランダ人宣教師と大目付の娘との間の子という出生の秘密を持つ孤高の剣士、眠狂四郎は田村の当たり役のひとつで、本作のあと、テレビ朝日系列で放映された単発ドラマでも複数回狂四郎を演じている(1989年~1998年)。2018年には、田村が74歳にして再び眠狂四郎を演じたスペシャルドラマ「眠狂四郎 The Final」が放映された。

眠狂四郎〔ドラマ:江見俊太郎〕

日本のテレビドラマ。放映は日本テレビ系列(1961年7月~9月)。原作:柴田錬三郎。剣客ものの時代劇「眠狂四郎無頼控」(1957年)の続編。前作主演の江見俊太郎(江見渉)が、引き続き主人公・眠狂四郎を演じている。その他の出演:稲垣美穂子ほか。

眠狂四郎〔ドラマ:平幹二朗〕

日本のテレビドラマ。放映はフジテレビ系列(1967年4月~9月)。剣客ものの時代劇。原作:柴田錬三郎。主人公の眠狂四郎役は平幹二朗。その他の出演:姫ゆり子、藤岡琢也ほか。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「眠狂四郎」の解説

眠狂四郎 ねむり-きょうしろう

柴田錬三郎の小説「眠狂四郎」シリーズの主人公。
転び伴天連(バテレン)と日本女性の間に生まれたニヒルな異相浪人としてえがかれ,秘剣円月殺法をふるって活躍する。作品は昭和31年から「週刊新潮」に連載。たびたび映画化・テレビ化され,とくに市川雷蔵主演映画が有名。

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世界大百科事典(旧版)内の眠狂四郎の言及

【市川雷蔵】より

…いわば映画そのものが早すぎる死を予感していたかのように,中期以降の作品にはつねに死の影が漂っていた。とくに《眠狂四郎》シリーズ(1963‐69)では,端正な容姿が主人公の出生の秘密による虚無感と孤独感で影を帯び,あやしい美しさの魅惑を放ったが,そこには市川雷蔵自身の出生の複雑さと生い立ちの転変が影を落としているのかもしれない。京都市に生まれたこと以外,実父母のことなどは明らかにされておらず,誕生の翌年,歌舞伎俳優市川九団次の養子となって竹内嘉男を名のり,大阪府立天王寺中学に学び,1946年,市川莚蔵の名で歌舞伎の初舞台を踏んで,51年,関西歌舞伎の長老,市川寿海の養子となり,8世市川雷蔵を襲名した。…

※「眠狂四郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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