石頭希遷(読み)セキトウキセン

デジタル大辞泉 「石頭希遷」の意味・読み・例文・類語

せきとう‐きせん【石頭希遷】

[700~790]中国、唐代の禅僧。六祖慧能えのう青原行思せいげんぎょうし師事衡山の南寺の石上に庵を結んで座禅をしたところから、石頭和尚とよばれた。馬祖道一とともに禅宗振興尽力諡号しごう、無際大師。著「参同契」。

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精選版 日本国語大辞典 「石頭希遷」の意味・読み・例文・類語

せきとう‐きせん【石頭希遷】

  1. 中国、唐代の禅僧。俗姓陳氏。諡号は無際大師。端州(広東省高要の人。衡山の南台寺に入り、石の上に庵を結んで常に坐禅したのが石頭の由来。のち、下山して教化にも活躍。(七〇〇‐七九〇

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「石頭希遷」の意味・わかりやすい解説

石頭希遷
せきとうきせん
(700―790)

中国、唐代の禅僧。中国禅宗青原行思(せいげんぎょうし)の法嗣弟子)。諡号(しごう)は無際大師(むさいだいし)。俗姓は陳氏。端州(広東(カントン)省)高要の人。初め曹渓宝林(そうけいほうりん)寺(南華寺)で六祖慧能(えのう)に参じ、のち青原行思に師事し嗣法した。天宝(742~756)の初め、南岳(湖南省)の南台寺に入り、門弟の育成に努めた。石上に庵(いおり)を結んで坐禅(ざぜん)したので石頭の名がある。当時、馬祖道一(ばそどういつ)が江西で、希遷が湖南で互いに禅風を挙揚したので二大甘露門(かんろもん)と称され、禅門に江湖(ごうこ)の名を残している。著書に『参同契(さんどうかい)』『草庵(そうあん)歌』各1編がある。貞元6年12月6日寂。

[松田文雄 2017年2月16日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「石頭希遷」の意味・わかりやすい解説

石頭希遷
せきとうきせん
Shi-tou Xi-qian

[生]久視1(700).端州,高要
[没]貞元6(790)
中国,唐の禅僧。六祖慧能と行思 (ぎょうし) に師事し,のち天宝の初め衡山の南寺の石上に庵を結んで坐禅をしたことから石頭和尚と呼ばれ,また江西の馬祖道一と並んで湖南の石頭と称された。勅諡は無際大師。主著『参同契』。

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世界大百科事典(旧版)内の石頭希遷の言及

【青原行思】より

…若くより曹渓の六祖慧能に参じて,その禅をうけ,江西青原山の浄居寺を中心に禅客を教化した。弟子に石頭希遷が出て,南岳懐譲(なんがくえじよう)をうける馬祖道一に対して,その法を湖南に広めたことから,江西湖南の南方禅の源流となる。古くは,同門の神会(じんね)に対し七祖とよばれた。…

※「石頭希遷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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