衡山(読み)こうざん

日本大百科全書(ニッポニカ)「衡山」の解説

衡山
こうざん / ホンシャン

中国、湖南(こなん/フーナン)省中東部、湘江(しょうこう/シヤンチヤン)西岸を南北に連なる小脈。古代から国の鎮めとして尊崇された五岳(ごがく)の一つ南岳(なんがく)である。『書経』の「舜典(しゅんてん)」に、舜が南岳に至ったと伝えるのをはじめ、古文献に名高い。漢の武帝は南岳の名を安徽(あんき/アンホイ)省の霍山(かくざん/フオシャン)(天柱山)に移し、(ずい)の文帝がこれを衡山に復した。衡陽(こうよう/ホンヤン)盆地の北にそびえ、最高峰祝融(しゅくゆう)峰(1290メートル)をはじめ、紫蓋(しがい)、雲密(うんみつ)、石廩(せきりん)、五柱など72峰が命名されている。

[酒井敏明]

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デジタル大辞泉「衡山」の解説

こう‐ざん〔カウ‐〕【衡山】

中国、湖南省中部の山。標高1266メートル。五岳中の南岳。寿岳。ホン‐シャン。

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世界大百科事典 第2版「衡山」の解説

こうざん【衡山 Héng shān】

中国,湖南省の中東部,衡山県の西15kmにある山。その南・東・北の3面を湘江がめぐって流れる。隋の文帝(在位581‐604)以後,南岳として尊ばれ五岳の一つとなった。岣嶁山(こうろうざん)とも呼ばれる。周囲約400kmで,花コウ岩より成る断層山脈で,山容雄大。72峰あり祝融(1290m),天柱,芙蓉,紫蓋,石廩(せきりん)の5峰が有名。山中に南台寺,祝聖寺などの大寺院があり礼拝者が絶えず,天台・名僧錫したという。

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世界大百科事典内の衡山の言及

【湖南[省]】より

…恵帝のとき,桂陽郡を江州の属郡とし,懐帝のとき,荆州から湘州を分置して長沙を州治とした。南北朝時代には宋が湘州を置いて巴陵郡を増置するなど,さまざまに変遷したが,隋は諸州を廃止して,改めて沅陵,武陵,澧陽,巴陵,長沙,衡山,桂陽,零陵等の郡とし,ともに荆州に属せしめた。唐は東部を江南西道,西部を黔中道,北西部を山南東道とした。…

※「衡山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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