磨く(読み)ミガク

デジタル大辞泉 「磨く」の意味・読み・例文・類語

みが・く【磨く/研く/×琢く】

[動カ五(四)]
物の表面を研いでなめらかにする。「レンズを―・く」
こすって汚れをとったり、つやを出したりする。「歯を―・く」「床を―・く」
念入りに手入れをして美しくする。「肌を―・く」
努力して学問や芸をますます上達させる。「腕を―・く」
栄えを増す。光彩を加える。
「対の上の御もてなしに―・かれて」〈・若菜上〉
[可能]みがける
[類語](1研ぐ研磨磨き上げる磨き立てる磨きをかける磨きがかかる/(4鍛える練る切磋琢磨磨き上げる練磨する洗練するしごブラッシュアップ

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精選版 日本国語大辞典 「磨く」の意味・読み・例文・類語

みが・く【磨・研・琢・摩】

  1. 〘 他動詞 カ行五(四) 〙
  2. こすってきれいにし、光沢を出す。こすって光やつやを出す。
    1. [初出の実例]「刺櫛すりてみがく程に、物につきさへて折りたる心地」(出典:枕草子(10C終)九七)
    2. 「金を簡びて礫を去て、玉を琢(ミカキ)て輝りを稗く」(出典:大慈恩寺三蔵法師伝承徳三年点(1099))
  3. 美しくしつらう。装飾する。
    1. [初出の実例]「むすめ住ませたる方は、心殊にみかきて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)明石)
  4. 光彩をそえる。かがやかす。
    1. [初出の実例]「都の外に横(よこ)に逸(こえい)区域(くにのうち)瑩鏡(ミカキてら)して」(出典:日本書紀(720)安閑元年閏一二月(寛文版訓))
  5. 美しく装う。化粧する。
    1. [初出の実例]「我身の厳粧をしみがくもあり」(出典:栄花物語(1028‐92頃)若ばえ)
  6. 努力して上達をはかる。修養する。練磨する。また、いっそう立派なものにする。
    1. [初出の実例]「両偈をもて、物の心を開き奨(ミガイテ)、仏後に自ら説きたまふことを明す」(出典:法華義疏長保四年点(1002)二)
    2. 「自分で芸を磨いていかなければならない」(出典:空中ブランコ(1971)〈津島佑子〉)

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