精選版 日本国語大辞典 「立柱」の意味・読み・例文・類語
たて‐ばしら【立柱】
- 〘 名詞 〙
- ① 家屋を新築する時、いちばん最初に立てる、家屋の中心となる柱。たてそめばしら。
- [初出の実例]「今日松尾社務嫡男宮内大輔家造立、立柱上棟云々」(出典:言継卿記‐永祿七年(1564)八月二一日)
- ② 起倒式の帆柱を装備する和船が、帆柱を立てた状態。また、その立てた帆柱。
- [初出の実例]「益々風強く吹候に付、立柱にては船ゆり砕き申す可くと存じ」(出典:一葉丸福州漂流記(1782))
- ③ 漁村などで、夫の留守中に密通していた妻が、相手の男へ夫の在宅を示すために、戸口などに櫂(かい)などを立てて知らせたこと。
- [初出の実例]「加太の立柱、色の湊多き中にも、出口の柳こきまぜし」(出典:談義本・風流志道軒伝(1763)三)